2004 Fiscal Year Annual Research Report
新しい天然薬用資源の開拓による新分子探索と機能創出
Project/Area Number |
14370716
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
石橋 正己 千葉大学, 大学院・薬学研究院, 教授 (90212927)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 昌昭 千葉大学, 大学院・薬学研究院, 助手 (70317064)
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Keywords | 天然物 / 生物活性物質 / 未利用資源 / 海藻 / 変形菌 / 熱帯植物 / スクリーニング / 化学構造 |
Research Abstract |
本研究では,未利用生物資源として,海洋生物,変形菌ならびに熱帯性薬用植物等を取り上げ,天然物ライブラリーを構築し,創薬リード分子候補となるような有用生物活性天然物の探索を行う. (1)海洋生物:千葉県周辺中心の沿岸海域において採取した約100種の海藻抽出物について,コラゲナーゼ阻害成分に関するスクリーニングを行った.コラゲナーゼ阻害作用を示した褐藻Cladophora wrightianaおよびUndaria pinnatifidaの抽出物から3種のステロールを得た. (2)変形菌:国内各地において変形菌の調査・採取を行い,培養用菌株の分離および変形体の大量培養を行った.Didymium iridisの培養変形体から2種のイミノピロロキノン,Physarum melleumの培養変形体から新規ペプチドラクトンmelleumin Aを単離した.一方,野外採取変形菌(子実体)の成分研究も行い,Fuligo candidaより数種の新規シクロアントラニルプロロリン誘導体を,また,Tubifera dimorphothecaより細胞毒性ならびに薬剤耐性克服作用をもつ新規トリテルペンアルデヒドラクトンtubiferal Aを単離した. (3)熱帯植物:タイ産熱帯植物抽出物に関して,主に細胞毒性,細胞周期阻害作用等に関するスクリーニングを行った.細胞毒性ならびに細胞周期阻害成分としてキク科Blumea glomerataよりジテルペンを単離し構造訂正を行った.またリュウゼツラン科Agave fourcroydesからも細胞毒性ならびに細胞周期阻害作用をもつ新規ステロイドサポニンを単離した.また,ショウガ科Curcuma parvifloraより細胞毒性をもつ数種の新規セスキテルペン二量体成分を単離した.
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Research Products
(8 results)