2002 Fiscal Year Annual Research Report
安全文化のベンチマーク:医療の安全文化向上に関する国際比較・介入研究
Project/Area Number |
14370769
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
阿部 俊子 東京医科歯科大学, 大学院・保険衛生学研究科, 助教授 (90292614)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青木 洋貴 東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 助手 (00322090)
長谷川 友則 東邦大学, 医学部・公衆衛生学, 助教授 (10198723)
伊藤 謙治 東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 教授 (80159871)
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Keywords | 医療における「安全文化」 / 医療事故発生率 / システムアプローチモデル / 組織における「安全文化」 / モラール / モチベーション / 医療行為 / 測定ツール |
Research Abstract |
医療における「安全文化」構築のために、組織における「安全文化」を構成する基本的要因を特定し、医療における「安全文化」の測定ツールの開発を行った。 また、「安全文化」の構成要素として、組織管理者の安全に対する意識、事故報告に対する認識・態度・コミュニケーションスタイルやルール、医療行為に対する説明責任に対する認識、医療者のモラールやモチベーション、安全に影響を与える要因が明らかとなった。さらに、「安全文化」と医療事故発生率に関連があることが明らかとなり、「安全文化」向上のために有用な介入項目と組織要因を明らかにすることで、システムアプローチモデルを示すことができた。 また、「安全文化」の分析・評価に際して、医師や看護師などの医療従事者の認識・態度・病院経営者の安全に対するコミットメントのみならず、患者の視点を導入することができた。 今後、「安全文化」の研究がなされている他産業(鉄道・航空・銀行など)との比較から、医療の「安全文化」における特徴(モラール、価値観、認識など)を明確にし、「安全文化」の向上に向けてのシステムアプローチを考案、介入(具体的な意識改革や認識への徹底的な教育など)し、組織要因による違いとの関係を含め、継続的な経過を評価したい。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 伊藤謙治, 阿部俊子: "A Survey of Safety Culture in Hospitals Including Stapp Attitude abant Incident Reporting"Investigation and Reporting of Incidents and Accidents. 144-153 (2002)
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[Publications] 伊藤謙治, 阿部俊子: "医療現場におけるヒューマンエラーに対する認識の実態"病理管理. 39Supple. 88 (2002)