2002 Fiscal Year Annual Research Report
侵襲的治療を受ける患者の個別退院支援プログラム作成に向けたガイドラインの考案
Project/Area Number |
14370816
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
井上 智子 東京医科歯科大学, 大学院・保健衛生学研究科, 教授 (20151615)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
牛久保 美津子 東京医科歯科大学, 大学院・保健衛生学研究科, 助教授 (90213412)
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Keywords | 侵襲的治療 / 手術患者 / 退院指導 |
Research Abstract |
手術や化学療法など、侵襲的治療を受けた患者の退院時の状況と思い、退院後のニード、困難等を明らかにするために、本年度は侵襲的治療を受けた患者の退院に関する調査として、文献検討と外来患者への聞き取り調査を行った。 1)文献調査 全身麻酔による開腹、開胸術ならびに鏡視下手術を受けた患者は、退院が決定する時期に、以下の医療処置が行われている。末梢点滴(普通食、全粥が摂取できれば終了)、創部ガーゼ交換・経管栄養、理学療法、内服薬服用(化学療法剤を含む)、放射線治療、膀胱留置カテーテル挿入などである。 2)外来患者への聞き取り調査 手術侵襲が大きく、術後の患者の生活が困難になりやすい事例として、食道癌術後患者の聞き取り調査を行った。11名の外来患者に対して、退院後2-3ヶ月に1-3回の聞き取り調査を行った結果、以下のことが明らかとなった。術式は全員が右開胸開腹食道全摘・胸骨後胃管再建・胃痩増設術であり、経口摂取とともに在宅での経管栄養を行っていた。入院期間は平均33日、現在の1日の注入パック数は2-3パックで、経腸栄養に関する指導は入院中に受けていたが、抱いていた困難感や思いとしては、体力の低下、経管栄養に伴うトラブル、下痢や便秘などの消化管症状、食べたいのに食べられない葛藤、チューブによる拘束感など、多岐にわたつていた。
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