2004 Fiscal Year Annual Research Report
侵襲的治療を受ける患者の個別退院支援プログラム作成に向けたガイドラインの考案
Project/Area Number |
14370816
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
井上 智子 東京医科歯科大学, 大学院・保健衛生学研究科, 教授 (20151615)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
牛久保 美津子 東京医科歯科大学, 大学院・保健衛生学研究科, 助教授 (90213412)
矢富 有見子 東京医科歯科大学, 大学院・保健衛生学研究科, 助手 (40361711)
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Keywords | 手術患者 / 退院 / 患者指導 |
Research Abstract |
I.侵襲的治療を受けた人々への退院時の思いと状況に関する調査 1.退院患者への面接調査 都内2施設(癌専門病院、地域中核総合病院)において、全身麻酔による開腹、開胸手術を受け、研究参加への同意の得られた29名に面接ならびに病歴調査を行った。面接内容は許可を得て録音、逐語録へ転記した。 退院時の思いは、同じ病棟、プロトコールに添った治療、退院基準に沿っていても、<安心して迎える><心配不安を担えたまま><もう少し入院を望む><むしろ早く退院したかった>の4つの異なるパターンに分かれた。 2.退院患者の病歴調査 上記対象者の入院経過の分析より、手術患者にとっての退院とは、栄養供給状況(経口、粥食)、体動(歩行、昼間の座位・立位)、苦痛の軽減(持続治療の必要がない)、患者の同意、家庭状況(世話する家族が居る)などを、総合的に判断していることが明らかとなった。退院は、医師からの提案の形で告知され、患者の意思を表だって問われることは少なかった。そのことが、様々な感情を抱えたまま退院する人たちの思いとなり、このことは退院後の生活にも、様々な面で影響を及ぼしていた。
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