2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14380137
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山口 泰 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (80210376)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 成雄 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (40292619)
寺沢 幹雄 日本大学, 経済学部, 教授 (90267005)
|
Keywords | 画像情報 / 形状情報 / 次元間処理 / 視点モーフィング / 絵画風モーフィング / ボリュームデータ / 透視投影 |
Research Abstract |
計算機処理や通信の対象として,実世界の3次元空間情報や画像情報が,比較的容易に利用できるようになってきた.たとえば,レーザスキャナによるレンジデータやCTなどによるボリュームデータ,デジタルカメラやデジタルビデオなどによる画像情報など,実世界のデータが急速に増加している.一般に実世界の形状・画像情報はデータ量が多く,計算機処理の負荷が大きいばかりでなく,ネットワーク上での通信にも適していない.そこでデータ量を落とすために実世界データを解析して必要とされる特徴量を適切に抽出する手法や,抜き出された特徴量をもとに元のデータを復元ないし補間する手法が必要となる.本研究では次元間の横断処理という概念をもとに,実世界データを統一的に処理する手法を考察する.特に「画像情報の補間法」,「形状・空間情報の解析法」,「形状情報の補間法という3つのサブテーマを設定して研究を進めている. 第一のサブテーマである画像情報の補間法に関して,今年度は射影空間を利用して複数枚の2次元実写画像を3次元的に補間する手法である「視点モーフィング」と2枚の2次元画像から絵画風画像のシーケンスからなるアニメーションを生成する「絵画風モーフィング」について研究した.視点モーフィングでは未校正カメラから得られた画像間の対応関係をつけることが問題となっていた.そこで画像を曲面として捉え,臨界点(特異点)間の対応から画像の対応関係をつける手法を開発した.つぎに絵画風モーフィングについては,ブラシストロークと呼ばれる一筆ごとの筆跡の重ね描きによって絵画風画像を生成するが,このブラシストロークをキャンバスという2次元平面に配置する代わりに3次元空間に配置する手法を検討した.これによって従来の手法では問題となったコヒーレンシーの問題を解決し,アニメーションの品質を改良することに成功した.第二のサブテーマである形状・空間情報の解析法については,「ボリュームデータの可視化手法」を手がけた.具体的には対象となるn次元形状とその断面形状(n-1次元)の変化を,微分幾何学的な見地から関連づける手法を考察し,ボリュームデータの可視化手法へと適用した.第三のサブテーマである形状情報の補間法(モーフィング)では,厳密な意味での補間ではないが,複数視点から見え方に合わせて対象形状,特に地形などの形状を変形する「デフォルメ透視投影」について検討した.
|
Research Products
(7 results)
-
[Publications] Y.Yamaguchi: "A Basic Evaluation Method of Subdivision Surfaces"Journal for Geometry and Graphics. 5・2. 145-155 (2002)
-
[Publications] M.Nakajima, T.Yamaguchi: "Extended Visual Cryptography for Natural Images"Journal of WSCG. 10・2. 303-310 (2002)
-
[Publications] 白石路雄, 山口 泰: "3次元的な傾斜を用いた絵画風画像モーフィング"情報技術レターズ. 1. 169-170 (2002)
-
[Publications] M.Terasawa, Y.Yamaguchi, K.Odaka: "Real-time View Morphing for Web Applications"Journal of WSCG. 10・2. 445-452 (2002)
-
[Publications] S.Takahashi, N.Ohta, H.Nakamura, Y.Takeshima, I.Fujishiro: "Modeling Surperspective Projection of Landscapes for Geographical Guide-Map Generation"Computer Graphics Forum. 21・3. 259-268 (2002)
-
[Publications] 大塚理恵子, 藤城一成, 高橋成雄, 竹島由里子: "T-map:位相的特徴解析に基づく時系列ボリュームデータマイニング"画像電子学会誌. 31・4. 504-513 (2002)
-
[Publications] 山口泰(田村秀行編著): "コンピュータ画像処理(分担執筆・第9章「画像生成の手法」)"オーム社. 348(287-324) (2002)