2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14380169
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Research Institution | Tokyo University of Technology |
Principal Investigator |
福島 邦彦 東京工科大学, メディア学部, 教授 (90218909)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菊池 眞之 東京工科大学, コンピュータサイエンス学部, 講師 (20291437)
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Keywords | 視覚情報処理 / 神経回路モデル / トップダウンとボトムアップ / 部分的遮蔽 / パターン認識 / パターン修復 / 対称軸 |
Research Abstract |
前年度までの研究で,パターンの一部がほかの物体で隠されていても,そのパターンを正しく認識し,隠れている箇所を修復する能力を持つ神経回路モデルを作成した.このモデルは,階層型構造をもつ神経回路で,回路内のボトムアップ情報とトップダウン情報の相互作用によって情報処理が進んでいく。モデルに種々の文字パターンを学習させた後には,その文字パターンが多少変形していても,部分的に遮蔽された欠損部を修復する能力を持っていた.しかし,これまでに学習したことのない未知パターンが隠されている場合の修復能力は不十分であった. そこで本年度は,学習したことのない未知パターンが隠されている場合でも,隠されている箇所の形状を推定し,修復する能力を向上させるために,トップダウン信号の経路の構造に改良を加えた.未学習のパターンが与えられた場合にも,モデルは,それまでに学習したほかのパターンの部分的な特徴をもとに,隠されている欠損部の形状を推定し修復していくことを,コンピュータシミュレーションによって実証した. また,図形の対称軸を抽出する能力を持った神経回路モデルの構成に着手した.これは,入力層,コントラスト抽出層,方位選択性エッジ抽出層,対称軸抽出層などからなる階層型神経回路モデルで,入力パターンの形状の多少のゆがみは許容してその図形の対称軸を抽出できることを,計算機シミュレーションによる予備実験で確認した. われわれ人間の視覚系は,パターンを図と地に分離して知覚する能力を持っている.図地分離知覚には,輪郭の対称性,平行性,凸性などが重要な役割をはたしていると考えられる.それらの特徴を抽出し,図地分離を行う階層型神経回路モデルを構成した.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] K.Fukushima: "Neocognitron for handwritten digit recognition"Neurocomputing. 51. 161-180 (2003)
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[Publications] K.Fukushinia: "Neocognitron capable of incremental learning"Neural Networks. 17[1]. 35-44 (2003)
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[Publications] K.Fukushima: "Neural network model restoring partly occluded patterns"International Journal of Knowledge-based Intelligent Engineering Systems. (印刷中). (2004)
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[Publications] K.Fukushima: "Restoring partly occluded patterns : a neural network model with backward paths"Artificial Neural Networks and Neural Information Processing---ICANN/ICONIP 2003. 393-400 (2003)
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[Publications] M.Kikuchi, K.Fukushima: "Assignment of figural side to contours based on symmetry, parallelism, and convexity"Knowledge-Based Intelligent Information and Engineering Systems---Intntnl. Conf., KES 2003. part II. 123-130 (2003)
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[Publications] K.Fukushima: "Neural network model restoring partly occluded patterns"Knowledge-Based Intelligent Information and Engineering Systems---Intntnl. Conf., KES 2003. part II. 131-138 (2003)