2002 Fiscal Year Annual Research Report
アウトカム評価による脳卒中治療品質の改善のための介入策の研究・開発
Project/Area Number |
14380195
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
太田 久彦 日本医科大学, 医学部, 講師 (30307904)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大成 尚 早稲田大学, 理工学部, 教授 (60277853)
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Keywords | 医療の質 / アウトカム評価 / プロセス評価 / 品質管理 / 診療記録レビュー |
Research Abstract |
【目的】脳卒中リハビリテーションの治療成績を改善するために、リハビリテーションの診療プロセスに品質管理の概念を導入する。 【方法】1.脳卒中治療成績のアウトカム評価を行う。2.そのアウトカム評価結果を手がかりに診療記録レビューを行う。3.診療記録レビューに基づき、診療プロセス評価を行う。4.治療成績改善に必要な診療プロセスへの介入策を策定する。 【実施内容】(1)脳卒中治療成績のアウトカム評価を行うために、データベースの構築を開始した。具体的には、調査員が調査協力病院を訪問し、脳卒中で急性期リハビリテーションを受けた患者の診療記録をretrospectiveに閲覧し、調査票に必要事項を書き取った。(2)治療の適切性を評価する基準策定には、セラピストの診療記録を基礎資料とした。方法は、調査員が病院を訪問し、調査対象患者におけるセラピストの診療記録をretrospectiveに閲覧し必要事項を書き取った。上記1、2における調査員の記録には、個人識別情報は含まれない。 【結果】(1)アウトカムデータベースの構築に関して:調査対象となったのは、急性期リハビリテーションを行っている4病院である。一病院につき100症例のデータ収集を目標にデータベース構築が行われ、データベース構築作業の約8割が完了している。(2)セラピストの診療記録調査:当初、診療記録レビューは、RANDが開発したガイドラインに準拠して、ケアの質の良否を判断する計画であったが、研究班内での検討の結果、RANDのガイドラインはリハビリテーションケアの質の判断には適切とは言えないとの結論に達した。そのため、私どもの研究班独自のガイドラインを策定することとなった。 【考案】(1)アウトカムデータベースによる予備的分析:4病院の評価で、2病院の治療成績は期待値の95%CI内にあり、残り2病院の内の1病院は95%CIを超えて治療成績良好で、1病院は95%CIを超えて治療成績不良であった。アウトカム評価の実行可能性が示された。(2)セラピストの診療記録は[患者の身体機能評価→治療目標設定→治療計画立案→治療実行→再評価]というサイクルが例外なく行われていたが、記述の内容は病院により顕著な違いが見られた。今後、評価ガイドラインを策定する作業を開始する。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 太田久彦, 他: "脳卒中の治療成績を指標としたリハビリテーション病院のアウトカム評価の試行"リハビリテーション医学. 39・Suppl(発表予定). 226 (2003)
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[Publications] 太田久彦, 他: "リハビリテーション・データベースシステム構築と治療情報の標準化の試み"リハビリテーション医学. 39・Suppl(発表予定). 226 (2003)
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[Publications] 小林順子, 他: "リハビリテーションデータベース開発:報告(1) -治療と効果の表示-"第53回日本病院学会講演集. (発表予定). 342 (2003)
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[Publications] 太田久彦, 他: "リハビリテーションデータベース開発:報告(2) -用語の標準化-"第53回日本病院学会講演集. (発表予定). 342 (2003)