2003 Fiscal Year Annual Research Report
GPS仮想基準点方式に基づく地殻変動実時間監視システムの開発
Project/Area Number |
14380200
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
加藤 照之 東京大学, 地震研究所, 教授 (80134633)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神崎 政之 日本GPSソリューションズ(株), 主任研究員
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Keywords | GPS / RTK-GPS / VRS / 仮想基準点方式 / リアルタイム測位 / 地殻変動 |
Research Abstract |
昨年に引き続きVRSの実験を実施した.昨年度の観測では2日間の実験に対して約7時間程度のデータしか取得できなかったことをふまえ,サーバ側の調整を実施し,データの取得率の向上を図った.実験は2003年9月29日から10月4日(UT)に実施した.但し,この際,リアルタイム用1秒サンプリングでほぼ2日間,後処理用に30秒サンプリングで4日間程度データを取得した.リアルタイムでのVRSでは,ほぼ2日間,時折データの欠測が発生したものの順調にデータを取得することが出来た.続いて,比較のために,いわゆる通常のRTK解析を実施して比較するために,RTKソフトウェアを購入して,後処理を行った,購入したソフトウェアは日本GPSソリューションズ社製3D-Trackerである.基準点として距離の異なる7点を選んだ.最短で5.5km,最長で102.5kmである.このソフトウェアではKalmanフィルターを使用しており,収束するまでに若干の時間がかかる.収束後の7680エポックで見ると3成分とも内部誤差で水平約1mm,上下3mm程度の誤差を得た.特に水平では誤差は距離にそれほど依存しないが,上下成分では距離と共に誤差が増大する傾向が見られた. こうした中,2003年9月26日には北海道十勝沖でM8級地震が発生したため,国土地理院の協力を得て1秒サンプリングのデータを北海道各地の観測点から収集し,現在3D-Trackerや日立造船(株)と共同開発を行ったPVDソフトウェアを用いて解析を実施している.予備的な解析結果では,地震波形がとらえられており,近くの地震観測点における地震波形とよい調和を示している.
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