2004 Fiscal Year Annual Research Report
プラズマプロセスにおける超微細構造内の粒子輸送と表面反応過程の解明と制御
Project/Area Number |
14380209
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
斧 高一 京都大学, 工学研究科, 教授 (30311731)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
節原 裕一 大阪大学, 接合科学研究所, 教授 (80236108)
高橋 和生 京都大学, 工学研究科, 助手 (50335189)
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Keywords | プラズマプロセス / 超微細構造 / 粒子輸送過程 / 表面反応過程 / 加工形状進展 / 高密度プラズマ / エッチング / 化学気相堆積 |
Research Abstract |
本年度は、超微細構造内の粒子輸送と表面反応過程について、(1)昨年度開発した原子サイズレベルでの新しい解析モデル(原子サイズでの粒子シミュレーションモデル)を発展させ、粒子輸送に関しては、イオンの表面反射と中性種の表面再放出を、さらに表面反応過程については、これまでのイオンアシスト反応過程に加え、化学エッチング、物理スパッタリング、保護膜堆積、および表面酸化、の影響を取り扱えるようにした。その結果、エッチング加工形状進展(feature profile evolution)における基板表面温度、マスク後退、および反応抑制層形成過程(保護膜堆積、表面酸化)など実際のプラズマエッチングにおいて生じる種々の影響を、原子サイズレベルで数値的に調べることが可能となり、超微細パターン(0.1〜サブ0.1μm)のエッチングにおけるナノメートルレベルでの側壁保護膜/保護層の形成の制御、およびオーバーエッチングにおけるマスクの後退の制御、の重要性を定量的に明らかにした。(2)さらに、微細構造内でのイオンと電子の挙動に起因する構造内表面の電荷蓄積(チャージァップ)に関して、微細構造内およびその表面での電界の進展とイオン軌道の曲がりを取り扱える粒子シミュレーションモデルを構築した。その結果、エッチング加工形状進展におけるマスクや絶縁膜表面の電荷蓄積、さらに導電膜のオーバーエッチング時にける電荷蓄積の影響を、原子サイズレベルで定量的に明らかにできた。(3)また、実際のプラズマエッチング実験とエッチング加工形状シミュレーションを、特に、多結晶シリコン・ヌタルゲート電極エッチングについて詳細に比較し、今後の超微細ゲートエッチングプロセスに特徴的な微細構造内の粒子輸送と表面反応過程を明らかにし、プロセス制御のための指針を提示した。
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