2002 Fiscal Year Annual Research Report
気流中の放射性希ガス濃度測定システムの開発とその利用に関する研究
Project/Area Number |
14380236
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
宗像 健三 九州大学, 大学院・総合理工学研究院, 助教授 (70264067)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
五十嵐 康人 気象研究所, 地球化学研究部, 主任研究官 (90343897)
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Keywords | 放射性希ガス / 吸着 / クリプトン / キセノン / 測定システム / 数値シミュレーション / 設計 / モニタリング |
Research Abstract |
核実験の国際的な監視、核兵器を用いたテロ犯罪の防止、原子力の平和利用のために、放射性希ガスの気流中の希ガス検知システムは、確立すべき重要技術である。本研究では、大気中放射性希ガス分析において核となる低温における放射性希ガスの吸着技術と放射性希ガスの濃縮分離技術の確立を目的とする。 本年度は、まず実験に使用するガス流通式の実験装置を作成した。実験装置の母体には現有の流通式吸着実験装置を使用し、適宜、流量制御装置、配管、温度調節装置、分析装置を付加することにより、本研究の目的に適する装置に改良した。ガス流通式の実験装置はガス導入部、反応管部、分析系からなる。ガス導入部には種々のガスボンベがつながれ、各種混合ガスが流量制御装置を通じて反応管部に導入される。吸着材が充填される反応管部には、液体窒素温度からドライアイス温度程度までさまざまな温度に制御する必要があるため、ドライアイス、液体アルゴン、液体窒素等の冷媒と本年度購入した冷凍機システムを使用した。気流中のクリプトン、キセノン濃度の定量には本年度購入したの他用途向けオンラインガス分析器を用いた。実験においては、着目成分の濃度、ガス流量、温度、吸着材量等を変化させた。実験で得られた吸着破過曲線を解析し、吸着平衡特性、吸着速度を定量化した。吸着材には、各種活性炭、モレキュラシーブ、研究代表者により開発された吸着材を用いた。吸着実験と並行して、希ガス濃縮のためのクロマト分離の予備実験を行った。実験には、上記の流通式実験装置を併用し、酸素、希ガス、二酸化炭素、窒素、水蒸気等を含むヘリウムガスを、クロマト分離用吸着材を充填した反応管に導入し、反応管出口における各種ガス成分濃度の経時変化を他用途向けオンラインガス分析器により測定した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] D.Ianovski, K.Munakata, et al.: "Adsorption of Noble Gases on H-Mordenite"Journal of Nuclear Science and Technology. Vol.39(11). 1213-1218 (2002)
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[Publications] S.Kanjo, K.Munakata, et al.: "Adsorption Equilibria of Krypton, Xenon on H-mordenite"Proc. the 6th China-Japan Symposium on Materials for Advanced Energy Systems and Fissions & Fusion Engineering. 226-231 (2002)
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[Publications] K.Munakata, et al.: "Development of Catalyst for Recovery of Tritium"Fusion Science and Technology. Vol.41(3). 1059-1063 (2002)
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[Publications] K.Munakata, et al.: "Isotope Exchange Reaction over Improved Ceramic Tritium Breeder with Catalytic Function"Fusion Science and Technology. Vol.41(3). 1064-1068 (2002)
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[Publications] K.Munakata, et al.: "Effect Catalytic Metals on Tritium Release from Ceramic Breeder Materials"Journal of Nuclear Materials. Vol.307-311. 1451-1455 (2002)
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[Publications] M.Nishikawa, K.Munakata, et al.: "Out-pile tritium release experiment from various ceramic breeder materials in KUR"Fusion Science and Technology. Vol.41(3). 1025-1029 (2002)