2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14380246
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
永井 尚生 日本大学, 文理学部, 教授 (10155905)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
齊藤 敬 日本大学, 文理学部, 助手 (00343616)
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Keywords | 加水器質量分析 / 大気 / エアロゾル / 雨水 / 宇宙線生成核種 / ベリリウム-10 / ベリリウム-7 |
Research Abstract |
ハワイ-ペルー間東部北太平洋及びペルー-タヒチ間東部南太平洋(KH03-1,2003)における表層水中の^7Be・^<10>Be濃度の深度分布測定から、北太平洋においてはKH00-3(2000)と類似の深度分布が得られ、南太平洋においては東部から西部に向かい、1)表層における^7Be,^<10>Be濃度が北太平洋類似の10-15,600-700(atoms cm^<-3>)と低い値、高い^7Be/^<10>Be(0.014-0.020)、2)低^7Be濃度,高^<10>Be濃度(1400-1800 atoms cm^<-3>),低^7Be/^<10>Be(0.007)、3)高^7Be濃度(24-29 atoms cm^<-3>),高^<10>Be濃度,高^7Be/^<10>Be、の海域に分かれるという結果が得られた。また、表面水の^7Be・^<10>Be濃度の緯度分布については、全体的には大気の緯度分布と相似のパターンが得られたが、海域毎に異なった分布を示し、^<10>Beの分布は^7Be・大気の分布と比較して赤道域における濃度増大が見られ、深層からの湧昇の影響が大であると思われた。 東京及び八丈島において、2002年1月から継続して連続採取を行った大気エアロゾル試料の分析から、大気中^7Be・^<10>Be濃度,^<10>Be/^7Beの季節変化は、東京と八丈島では非常によく一致しており、緯度・環境の違いによる差はほとんどないことが判明した。また^<10>Be/^7Beについて、試料中のAl濃度を用い、^<10>Be/Alを一定として土壌粒子の影響の補正を行うと東京・八丈島共に、海洋大気の^<10>Be/^7Beに近い値が得られたことから、陸上における季節変化と、海洋上のデータを結合させ、海洋上の季節変化、或いは年平均値を推定することが可能であると考えられる。
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Research Products
(2 results)