2005 Fiscal Year Annual Research Report
Gタンパク質共役型味覚受容体遺伝子の単離および機能解析
Project/Area Number |
14380353
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
平林 義章 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 研究員 (30181184)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
島田 昌一 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 教授 (20216063)
藤森 修 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (30128350)
鵜川 眞也 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 講師 (20326135)
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Keywords | Gタンパク質共役型受容体 / 味覚 / 苦味受容体 / T2R(TAS2R) / G alpha 15 / 16 / gustducin / 味覚障害 / T1R(TAS1R) |
Research Abstract |
味覚の受容体の中でも苦味、甘味、旨味の受容体遺伝子はGタンパク質と共役して味覚を伝達する。本研究では第1に、推定される苦味、甘味、旨味の味覚受容体を単離し、HEK細胞発現系を用いて味物質との対応関係を解析する。第2に、機能解析に困難を要するGタンパク質αサブユニットi(Gαi)を介して機能するGタンパク共役型受容体(GPCRs)の機能の解析を、受容体に適合したGαのキメラを使用することにより実現させることにある。我々はヒト苦味受容体であるT2R遺伝子ファミリーに属する4種類の遺伝子で多様なcoding single-nucleotide polymorphysms(cSNPs)が存在することを明らかにした。また、甘味とうま味の味覚受容体遺伝子であるT1R受容体遺伝子ファミリーにおいて、スプライシングバリアントが存在することを見いだした。次に、T2R受容体がどの様な種類のG蛋白と共役可能かをキメラG蛋白を用いて解析した。苦味受容体としてはmT2R5とhT2R16を用いて、それぞれのリガンドであるサイクロヘキサミドとサリシンに対する応答性を解析したところ、gustducin、transducin、Gαi2などのG蛋白と少なくともmT2R5とhT2R16は共役可能であることがわかった。また、G蛋白のC末端のβ6シート、α5ヘリックス、extreme C terminusが苦味受容体とG蛋白との共役に重要な部位であることがわかった。さらにこれらのG蛋白を介したシグナルは味蕾細胞においてPLCβ2、IP3受容体を経て細胞内のカルシウムイオンを上昇させて陽イオンチャネルであるTRPM5を活性化させる。
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Research Products
(7 results)