2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14380356
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Research Institution | Osaka Bioscience Institute |
Principal Investigator |
古川 貴久 (財)大阪バイオサイエンス研究所, 第4研究部, 研究部長 (50260609)
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Keywords | 中枢神経系 / 網膜 / 細胞運命 / 光受容体 / 遺伝子制御 |
Research Abstract |
申請者は網膜視細胞の発生に重要な役割を果たす分子Crxの発現制御機構を明らかにすることが重要であると考え、Crxのプロモーター解析を行っている。その過程で、Crx自身がCrxの転写活性化を行うことを見いだして報告した(Furukawa et al.,J. Nuerosci.2002)。最近申請者はCrxとおなじホメオボックスファミリーに属するOtx2蛋白質がCrxの自己活性化部位に結合し、Crxの発現を活性化していることを見いだした(論文準備中)。また、Crxのプロモーター解析をトランスジェニックマウスや網膜の器官培養を用いて行い、14bpの網膜視細胞特異的エンハンサーを同定することに成功した。このエンハンサーには、網膜視細胞以外の細胞においてリプレッサーが結合することによって、Crxの網膜視細胞特異的発現をもたらしていると考えられる。現在、このエレメントに結合するリプレッサータンパク質をone-hybrid法にてスクリーニング中である。2次スクリーニングまで行い、得られたクローンがこの配列に結合するか判定中である。Crxの網膜視細胞特異的発現をもたらすリプレッサータンパク質が同定できれば、このタンパク質の発現を抑制することで、網膜視細胞の分化誘導、再生などを可能にすることができると考えられる。
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