2003 Fiscal Year Annual Research Report
時空間特異的mGluR1遺伝子発現マウスによる小脳の機能解析
Project/Area Number |
14380368
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
饗場 篤 神戸大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (20271116)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
饗場 直美(福泉 直美) 国立健康・栄養研究所, 主任研究員 (50199220)
原田 武志 神戸大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (30362768)
松田 育雄 神戸大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (50335452)
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Keywords | mGluR1 / グルタミン酸受容体 / テトラサイクリン / トランスジェニックマウス / L7 / フルキンエ細胞 / 小脳 / 海馬 |
Research Abstract |
代謝型グルタミン酸受容体mGluR1は、小脳長期抑圧、シナブス除去、運動学習等に関与する。本研究では、発生、学習等のどの時期にmGluR1分子が必要とされるかを明らかにするため、ドキシサイクリンの投与により遺伝子発現を制御できるTet-Offシステムを用い、時間特異的にmGluR1分子の発現を制御できるマウスを作成、解析することを目的とした。本年度はテトラサイクリン調節トランス活性化因子(tTA)をmGluR1遺伝子座にノックインしたmGluR1(+/tTA)マウス、およびプルキンエ細胞特異的なL7プロモーター下にノックインしたL7(+/tTA)マウスを作製した。tTAが結合するテトラサイクリン応答因子(TRE)下にmGluR1αcDNAを発現するTRE-mGluR1 Tgを独立に10系統作製し、mGluR1(+/-)と交配、mGluR1(+/-)/TRE-mGluR1 Tgを3系統で作製した。mGluR1(+/tTA)とmGluR1(+/-)/TRE-mGluR1 Tgを交配すると、mGluR1(-/tTA)/TRE-mGluR1 Tgがその仔マウスで1/8の確率で得られる。このマウスではmGluR1がTRE下で内在性のmGluR1の発現領域で発現し、しかもドキシサイクリン投与によってmGluR1発現を停止できると考えられる。また、すでに作製したTRE下にmGluR1とlacZを発現するpBI-mGluR1-lacZTgをCamKII-tTA Tgと交配し、2重Tgを作製した。この2重TgではmGluR1およびlacZが海馬、大脳皮質等で発現している。そこで、2重Tgとこれらの領城で異常で見られるmGluR5の欠損マウスと交配も行なった。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Kuwajima et al.: "Subcellular and subsynaptic localization of group I metabotropic glutamate receptors in the monkey subthalamic nucleus"J.Comp.Neurol.. (印刷中). (2004)
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[Publications] Chida et al.: "Disruption of protein kinase Cη results in impairment of wound healing and enhancement of tumor formation in mouse skin carcinogenesis"Cancer Res.. 63. 2404-2408 (2003)