2004 Fiscal Year Annual Research Report
FISH法を用いた実験動物の腸内フローラモニタリングシステムの開発
Project/Area Number |
14380379
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
伊藤 喜久治 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (50100045)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平山 和宏 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助手 (60208858)
末水 洋司 実験動物中央研究所, 研究員 (40332209)
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Keywords | 腸内フローラ / FISH法 / Fusiform shaped bacteria / Bacteroidaseae / Clostridium / Lactobacillus / 16S rDNA |
Research Abstract |
本年度はFISF法に用いるBacteroidesグループの菌種特異的プローブ8種類(B.acidofaeciens, B.distasonis, B.fragils is, B.ovatus, B.thetaiotaomicron, B.uniformis, B.vulgatus)を作成した。Bacteroidesクラスター特異的プローブ(Bfa602)、"fragilis"グループ特異的プローブ(B303)ならびに新たに報告された絶対嫌気性のBacteroidesグループ特異的プライマー(MIB662)の合計11種類のプローブをBacteroidesプローブセットとして設定した。 その結果、プローブによりハイブリダイゼーションの反応温度、SDS濃度、ホルムアミド濃度を調整することで菌種、菌群特異的な反応を示した。無菌マウスに単独あるいは複数株を投与して各種ノトバイオートを作出して、各プローブの特異性を確認した。これによりマウスの主要菌群であるfusiform shaped bacteriaを主とするClostridium, Lactobacillus, Bacteroidesの菌種、菌群特異的プローブセットが設定された。このセットならびに培養法、糞便のグラム染色を用いて普通マウスの糞便を検索したところ、各方法で類似の結果となった。 また、生理学的意味づけは不明であるが、培養できない菌群について調べるため、普通マウスの糞便を培養して得たコロニーからの16S rDNAと糞便から直接クローニング法で得た16S rDNAのシークエンスを解析した。その結果Olsenella, Prevotellaに属すると思われる新たな菌種も検出された。培養法とクローニング法でもそれぞれ検出されるシークエンスが異なり、今後さらにサンプルを増やして、どのような菌が生息しているかを明らかにするとともに、その生理的役割を明らかにする必要があると考える。
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Research Products
(6 results)