2002 Fiscal Year Annual Research Report
患者別計算バイオメカニクスによる顎関節システムの機能評価と顎関節症診断・治療計画
Project/Area Number |
14380402
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
田中 正夫 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 教授 (40163571)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
東藤 正浩 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助手 (10314402)
田中 栄二 広島大学, 大学院・医学歯学薬学総合研究科, 助教授 (40273693)
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Keywords | バイオメカニクス / 計算生体力学 / 顎関節 / 個体別モデリング |
Research Abstract |
本年度は以下の項目について検討を行った. 1.患者個体別モデリング:個々の患者の顎関節の形状に基づき,MRI像から具体的な患者個体別の形状モデル,並びに有限要素モデルを構築するモデリングシステムのプロトタイピングを行った. 2.円板前方転位顎関節の個体別応力解析:異なる開口状態におけるMRI撮影像より,下顎窩に対する下顎頭の相対運動軌跡を生成し,正常顎関節および関節円板前方転位顎関節の開口運動時における関節円板ならびに後方結合組織の応力状態を解析し,その特徴を明らかにした. 3.関節摩擦評価試験法の検討:関節および関節円板接触面における摩擦特性を定量的に評価するために,動物顎関節を用いる振り子形摩擦試験機を設計試作し,予備的な実験を通じて,インビトロで顎関節の摩擦係数を実験的に評価できることを確かめた. 4.下顎頭軌跡の影響解析:MRI像から得られる下顎頭位置は段階的な開口状態を特徴づけるものであり,それから生成される下顎頭軌跡は実際の開口運動時の軌跡とは異なることになる.そこで,MRI像から生成される下顎頭軌跡を参照した軌跡変動と顎関節内応力状態への影響を解析し,復位性円板前方転位患者においてはその影響が大きいことを明らかにした.
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Masao Tanaka: "Influence of condyle trajectory on the biomechancial condition in temporomandibular joint by individual finite element analysis"CD-ROM Proceedings of International Congress on Biological and Medical Engineering. 274 (2002)
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[Publications] 田中正夫: "個体別有限要素モデルによる関節円板前方転位顎関節の応力解析"日本機械学会論文集A編. 69-677. 141-147 (2003)
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[Publications] 黒田有紀子: "円板転位顎関節における下顎運動軌跡と関節円板のふるまい"日本機械学会講演論文集. 02-1(I). 153-154 (2002)
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[Publications] Masao Tanaka: "Sensitivity Analysis on Disc Behavior in Temporomandibular Joint"Proceedings CDIV World Congress of Biomechanics. Normal-1242