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2004 Fiscal Year Annual Research Report

異常化タンパク質の検出、回収、および再生を指向したナノ界面設計

Research Project

Project/Area Number 14380412
Research InstitutionKeio University

Principal Investigator

藤本 啓二  慶應義塾大学, 理工学部, 助教授 (70229045)

KeywordsポリL-リジン / ポリエチレングリコール / βシート構造 / ナノ粒子 / ナノキャリア / ナノバイオマテリアル
Research Abstract

骨格分子にはpHや温度によって二次構造転移するポリL-リジン(PLL)を選択し、これにポリエチレングリコール(PEG)を結合させたナノ構造体(PLL-g-mPEG)を作製した。さらに、このポリマーにリン脂質ホスファチジン酸(PA)を結合させることによってもナノ構造体の作製を行った(PLL-g-mPEG/PA)。これらの構造体はpHや温度を変化させることにより、骨格PLLの二次構造が変化して膨潤・収縮および集合化・崩壊の挙動を示した。特に高温、高pHにするとβシート構造となり、集合化して不定形の凝集塊を形成した。PLL-g-mPEGの場合はβシート構造への変化に伴って粒子状になった。この状態でPLLのε-アミノ基を架橋することにより二次構造が凍結されたPLL-g-mPEGナノ粒子(平均粒子径10〜80mm)を得ることができた。また、PLL-g-mPEG/PAはPA部分の疎水性相互作用によりナノ粒子となった。これらナノ粒子にクロロホルムに溶解した蛍光物質を添加し、その後クロロホルムを除去することにより粒子内に蛍光物質を担持させることができた。このナノ粒子は蛍光物質を徐放し、DDSキャリアとしての応用できることがわかった。またpHが高くなると放出が速くなることもわかった。薬物の電荷に関係なく、疎水性物質一般に適用できるナノキャリアとして期待できる。次にPLL(Mw:30000〜70000)の凝集に対するPLL-g-mPEGの添加効果について検討を行った。PLLは65℃に昇温後、室温にするとβシート構造を形成して目視で確認可能な凝集塊となる。ここにPLL-g-mPEGを共存させると溶液は透明のままであり、凝集が阻止されることがわかった。このことよりPLL-g-mPEGのようなポリマーはタンパク質の異常化を阻止するナノバイオマテリアルとして期待できることがわかった。

  • Research Products

    (3 results)

All 2005 2004

All Journal Article (2 results) Patent(Industrial Property Rights) (1 results)

  • [Journal Article] 異方性粒子の作製とそのはたらき2005

    • Author(s)
      藤本啓二
    • Journal Title

      繊維と工業 61・1

      Pages: 2-4

  • [Journal Article] 粒子累積膜へのグラフト重合によるゲル薄膜の作製2004

    • Author(s)
      藤本啓二, 宗兼彰美
    • Journal Title

      高分子加工 53・7

      Pages: 32-36

  • [Patent(Industrial Property Rights)] リボソームを鋳型とする中空ナノ粒子の作製方法2004

    • Inventor(s)
      藤本 啓二, 豊田 智則
    • Industrial Property Rights Holder
      慶應義塾
    • Industrial Property Number
      特願2004-113635号
    • Filing Date
      2004-04-07

URL: 

Published: 2006-07-12   Modified: 2016-04-21  

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