2004 Fiscal Year Annual Research Report
特別支援を必要とする教育領域におけるコンピュータ・カウンセリング・システムの構築
Project/Area Number |
14390005
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
渡部 信一 東北大学, 大学院・教育情報学研究部, 教授 (50210969)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
生田 久美子 東北大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (80212744)
北村 勝朗 東北大学, 大学院・教育情報学研究部, 助教授 (50195286)
熊井 正之 東北大学, 大学院・教育情報学研究部, 助教授 (60344644)
三石 大 東北大学, 大学院・教育情報学研究部, 助教授 (50305306)
為川 雄二 東北大学, 大学院・教育情報学研究部, 助手 (30351969)
|
Keywords | 理解促進 / 理解の準備促進 / 誤解の予防・解決 / わざ / 伝承 / アナログ / コーチング / スポーツカウンセリング |
Research Abstract |
障害児教育領域(渡部・熊井・三石・為川) カウンセリングシステムの試験運用を継続した結果、1)発達・障害の診断・評価(過誤を避けるため対面が原則)、2)一般的知識の提供、3)主訴の明確化・深化等の類型に加え、2)にはa)発達・障害への理解促進、b)発達・障害への理解・受けとめの準備促進、c)発達・障害への誤解・自己流解釈の予防・解決という下位類型が見出された。c)のための、利用者の既有知識・心理状態に合わせて相談を実施し、知識を提供する仕組みとして、「暗号化通信による個別相談機能」と「会議室機能」が実装された。 伝統芸能の伝承教育領域(生田・三石) これまで進めてきた[わざ]の伝承についての研究を踏まえて、伝統文化の伝承というきわめてアナログな事象がいかに、そしてどの程度デジタル化することが可能か、秋田県田沢湖にある「わらび座」で進められている実践と比較しながら検討した。その試みの成果が2004年11月13日に行ったシンポジウムである。当のシンポジウムのテーマは、「わざ」の伝承:アナログか、デジタルか?であったが、その主旨は、これまでの研究で明らかになった「わざ」の伝承おける不可欠な要素が、どこまで「質」を変えずにデジタル化できるのか、また後継者不足や伝承者の高齢化の時代にあって、どのような効率化が図れるのかという点にあった。結果、アナログとデジタルの双方が相互理解を進めることによって、新たな伝統文化の伝承のあり方を積極的に探ることができた。 スポーツ教育領域(北村・三石) コンピュータを利用したカウンセリングシステム構築の実現に向け、これまでの研究で明らかにされたカウンセリング構図である1)関係構築、2)自己受容、および3)パフォーマンスの3つのカテゴリーの下位階層を構築するサブカテゴリー全体の構造化をはかった。その結果、心的距離、目標の共有、相互応答、課題認知、自己認知、マネジメントおよびコーチングの7つがサブカテゴリーとして得られた。これらがカウンセリングシステム全体構造の階層構造として整備された。
|
Research Products
(6 results)