2003 Fiscal Year Annual Research Report
公共政策システムの再編と新しい公共空間の形成-人文・社会科学の革新
Project/Area Number |
14390053
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
水口 憲人 立命館大学, 政策科学部, 教授 (60047371)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 春吉 立命館大学, 産業社会学部, 教授 (70247807)
中島 茂樹 立命館大学, 法学部, 教授 (10107360)
山口 定 立命館大学, 政策科学部, 教授 (40046991)
小関 素明 立命館大学, 文学部, 教授 (40211825)
松葉 正文 立命館大学, 産業社会学部, 教授 (30140114)
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Keywords | 公共性 / 市民社会 / 公共圏 / 公 / 社会科学 / 人文科学 |
Research Abstract |
われわれの共通の問題関心は、「わが国では現在、『官』による『公共』の独占が大きく揺らぐ一方・それに取って代わるべき『市民的公共性』もなお未成熟で、政治・社会・経済の諸傾城から『公共性』を問う緊張感が失われてしまった観がある。『新しい公共性』はいかなる内容・手続きによって形成されるべきか。そこでのフロンティア、とりわけ芽生えつつある新しい動向を解明し、人文・社会科学諸領域からの解答を試みる」とするものであった。この問題関心のもとに、2003年3月末に、本科研の研究成果の一部として、山口定、佐藤春吉、中島茂樹、小関素明編著『新しい公共性』(有斐閣)を出版した。 本年度はこの研究の延長線上において、上記『新しい公共性』の合評会として「新しい公共性とアソシエーション--合評会第1弾」、「公共性問題と政治経済学への新展開へのコメント--合評会第2弾」・「新しい公共性そのフロンティア合評会第3弾」を開催したほか、「公共圏モデルから見たアメリカメディア産業」、「必要と公共圏:センと差異の政治」、「分配について/承認について」、「市民社会概念と歴史認識-ユルゲンコッカの所説を中心として」、「憲法学における主観性と客観性」などのテーマについて、京都大学、大阪経済大学、北海学園大学など学外の研究者の協力も得て、合計11回の研究会を重ねてきたほか、その他、数多くの予備的研究会を開催してきた。 研究会の運営を4人の幹事会メンバーによる民主的な合意で決定することとしてきたこともあって、「公共政策システムの再編と新しい公共空間の形成-人文・社会科学の革新」という研究課題の実現に向けて、2003年度は、実り多い一年であったといえよう。
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