2003 Fiscal Year Annual Research Report
「満州」残留旧日本軍人に関する調査研究:1945〜1955年
Project/Area Number |
14402010
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Research Institution | The University of Shimane |
Principal Investigator |
鹿 錫俊 島根県立大学, 総合政策学部, 助教授 (20272784)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
勝村 哲也 島根県立大学, 総合政策学部, 教授 (50066411)
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Keywords | 満州(東北) / 人民解放軍 / 残留 / 留用 / 日本 / 中国 / 戦後処理 |
Research Abstract |
1.海外共同研究者の協力を得て、中国人民解放軍総後勤部档案館、空軍史料機関、軍事科学院など軍の機関で史料調査を継続するとともに、吉林省档案館、黒竜江省档案館、大連図書館など地方の機関でも再調査を行った。さらに、吉林省通化市、臨江市などにある残留日本人関係の史跡を実地で考察し、関係者にインタービューを行った。 2.台湾の国史館と中国国民党党史館で資料調査を行い、元国民政府側の関係資料を集めながら、台湾の研究者との学術交流も深めた。 3.昨年度に発表予定となった原稿を修正・加筆して、「東北解放軍医療隊で活躍した日本人-ある軍医院の軌跡から」と題して正式に発表し、反響を呼んだ。 4.「東北民主聯軍航空学校における日本人」を仮題とする初編を論文として充実させながら、「終戦当時東北残留日本人の境遇」、「人民解放軍の日本人政策」を仮題とする二つの初編を作成した。いずれも敏感なテーマであるため、公表するにはさらに時間を要するが、本研究の重要な一環を担うことを信じる。 5.本人が代表として担当している基盤研究C「中国国民政府の対日政策:1934〜1937」との相互補足を図るとともに、過去、現在、未来の対話に努めた。そのため、1930年代における中国国民政府と日本当局との心理的ギャップによる教訓と、中華人民共和国建国期における残留日本人の貢献を踏まえて、「日中関係における心理的障害」と題する研究発表を国際シンポジウム「東アジア漢文化圏と中国関係」で行い、新しい日中関係の構築に向けって提言した。 6.上記の成果の他、関連研究としても若干の論文を発表した(裏面も参照)。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 鹿錫俊: "蒋介石的中日蘇関係観與「制俄攘日」戦略:1933-1934"近代史研究(中国社会科学院近代史研究所). 総第136期. 50-88 (2003)
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[Publications] 鹿錫俊: "信頼関係の構築と次世代教育-日中国交正常化30周年への省察"北東アジアにおける中国と日本(宇野重昭編)(国際書院). 209-233 (2003)
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[Publications] 鹿錫俊: "記憶と歴史における物心両面"現代中国研究(中国現代史研究会). 12号. 51-60 (2003)
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[Publications] 鹿錫俊: "中日関係中的台湾問題-現状與前景"台湾研究(中国社会科学院). 総第62期. 73-78 (2003)
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[Publications] 鹿錫俊: "東北解放軍医療隊で活躍した日本人-ある軍医院の軌跡から"北東アジア研究(島根県立大学). 6. 35-55 (2004)
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[Publications] 鹿錫俊: "日中関係における心理的障碍"世代間問題としての歴史認識(東京大学出版会). (発表予定).
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[Publications] 勝村哲也, ほか(共著): "北東アジア研究と開発研究"国際書院. 580 (2003)