2002 Fiscal Year Annual Research Report
環太洋地域におけるフードシステム構造の変容と農村地域開発の動向に関する研究
Project/Area Number |
14402016
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
嘉数 啓 日本大学, 生物資源科学部, 教授 (30044845)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
早川 治 日本大学, 生物資源科学部, 助教授 (00096885)
下渡 敏治 日本大学, 生物資源科学部, 教授 (00120478)
上原 秀樹 日本大学, 生物資源科学部, 教授 (80151827)
北野 収 日本大学, 生物資源科学部, 助教授 (90339292)
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Keywords | 環太平洋地域 / フードシステム / WTO / 農産物貿易 / 農業構造 / 農業環境 / 遺伝子組み換え / 水問題 |
Research Abstract |
本研究は3年計画の1年目であり、今回は研究分担者を北米(米国・メキシコ)・アジア(インドネシア、マレーシア、韓国)、オーストラリア班に分け、現地を訪問し、意見交換、資料収集、資料交換、今後の共同研究の打ち合わせなどを行った。特に農学部で著名なカリフォルニア大学デービス校のコリンズ教授のグループが本件と類似した研究を行っており、研究交流を行うことになった。メキシコでは、スペイン語の貴重な資料を入手し、アジア、オーストラリアでも、これまでの研究交流実績もあって、資料収集、現地専門家との意見交換はスムーズに運んだ。今回の実態調査の一つの成果は、WTO体制の深化による農産物貿易の一層の自由化は避けられないとの共通の認識がある反面、グローバリゼーション下での将来を見据えたフードシステムの構築については、地域によってかなりの差異のあることを認識したことである。この地域では、食料不足による貧困問題はないが、共通の課題として、環境、水、遺伝子組み換え技術などが提示された。本研究の一環として、環太平洋地域の農業構造問題に詳しいハワイ大学のHiroshi Yamauchi教授を招聘し、研究会、意見交換を行った。参加者の一致した見方は、この地域での農業を取り巻く環境は今後も大きく、しかも過去の傾向に沿って変化するということである。今回収集した資料を分析、整理し、学会などで発表する予定である。
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