2005 Fiscal Year Annual Research Report
アジア大陸東部の大陸変形現象を古地磁気学よりさぐる
Project/Area Number |
14403010
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
乙藤 洋一郎 神戸大学, 理学部, 教授 (90160895)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 覚 神戸大学, 理学部, 講師 (70191228)
藤田 清士 神戸大学, 理学部, 助手 (00283862)
山崎 和仁 神戸大学, 理学部, 助手 (20335417)
井口 博夫 兵庫県立大学, 環境人間学部, 教授 (40112073)
糸田 千鶴 太成学院大学, 人間学部, 助教授 (80246800)
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Keywords | 古地磁気 / テクトニクス / 大陸 / 中国 / 中生代 |
Research Abstract |
1.古地磁気測定:平成16年度に中国雲南省景東周辺で採取した白亜紀の南新層の赤色砂岩の古地磁気を、神戸大学の超伝導磁力計で測定している。現在までに、15箇所で採取した45個の赤色砂岩の測定が終了した。測定結果は、南新層の赤色砂岩の残留磁化がsyn-foldingに獲得された可能性を示した。 2.地質調査と岩石試料採取:今年度は組織した地質調査・岩石採取隊を中国の南中国地塊北部に派遣した。アジア大陸の変形現象を古地磁気データをもちいて論ずるためには、変形が起こっていない地域の古地磁気データを指標として、古地磁気データの比較をおこなうことが不可欠である。変形が起こっていない地域において三畳紀から白亜紀の古地磁気学研究を行うことを今年度の研究目的とした。地質調査と岩石採取は四川省四川盆地北部の巴中と万源の二カ所でおこなった. 10月18日〜10月24日:四川省巴中に滞在し、楽唄、沙河、下両、巴中において赤色砂岩を採取した。砂岩層の残留磁化は地球磁場方向よりも小さな伏角を獲得するとの報告が近年なされているので、各露頭で砂岩層と泥岩層をセットにして試料採取する方法をとった。楽唄においてジュラ紀の岩石を8箇所67個、沙河において白亜紀の岩石を19箇所157個、下両において白亜紀の岩石を24箇所209個、巴中において白亜紀の岩石を8箇所73個を採取した。 10月26日:四川省万源に移動し、三畳紀の赤色砂岩を8箇所で66個を採取した。 3.論文:前年度までに測定して求めた古地磁気の結果に議論を加え、アジア大陸東縁部と南中国地塊の変形テクトニクス、南中国地塊で発見した異常伏角値、に関する論文を完成した。
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Research Products
(3 results)