2004 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロゾーニングを目的とした中国雲南省麗江盆地の共役断層と基盤構造の調査研究
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14404020
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
赤松 純平 京都大学, 防災研究所, 助教授 (10027279)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 佳重郎 京都大学, 防災研究所, 助手 (20135510)
駒澤 正夫 独立行政法人産業技術総合研究所, 地球科学情報研究部門, 主任研究員 (40357025)
盛川 仁 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (60273463)
矢野 孝雄 鳥取大学, 教育地域科学部, 教授 (30133151)
西村 敬一 岡山理科大学, 総合情報学部, 教授 (60025468)
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Keywords | 麗江盆地基盤構造 / 麗江-剣川断層 / プルアパート盆地 / 重力探査 / 衛星画像解析 / 地殻変動GPS観測 |
Research Abstract |
中国雲南省麗江盆地に立地する麗江市街域と盆地内の集落は、1996年の麗江地震(M7.0)により壊滅的な被害を受けた。この被害分布は盆地境界の断層(雪山断層:震源断層)に関係する基盤岩構造と盆地を斜めに横切る断層帯(剣川-麗江断層帯)とが影響していることが示唆されている。これを検証するために、下記項目について平成16年9月に現地調査を行い、解析結果の検討会を12月に行った 1.麗江盆地と周辺地域の地質構造とテクトニクスとの関係の解明:震源断層である雪山断層が、盆地を縦断して盆地の南に伸びていること確認するために、盆地北部地域の地質踏査と盆地を含む広域の衛星画像解析を行った。 2.断層に伴う構造運動の調査:一昨年度設置した5地点のGPS観測点において、昨年に引き続き約10日間のGPS測位観測を実施した。ラサ、武漢、昆明、西安のGPSデータと比較して麗江地域の変動解析を実施した。 3.3次元重力基盤構造のモデル化:このために次の重力測定を実施した。 (1)麗江盆地西縁の雪山断層に関係する基盤構造を解明するために、西隣の拉市盆地との境界山岳地域の細密重力測定、 (2)麗江盆地北東部の盆地境界構造を明らかにするために、九子海地域の重力測定、 (3)南に隣接する鶴庚盆地の構造、および麗江盆地との構造境界と断層との関連を明らかにするための、鶴庚盆地地域の細密重力測定。 本調査の結果、麗江盆地がチベット高原の南東方向への押し出しに伴う大規模な構造運動によるプルアパート盆地であることが判明した。一連の被害地震の発震機構は、この造構運動に矛盾しないようである。
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Research Products
(6 results)