Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荒井 章司 金沢大学, 自然科学研究科, 教授 (20107684)
福森 義宏 金沢大学, 自然科学研究科, 教授 (60135655)
奥野 正幸 金沢大学, 自然科学研究科, 教授 (40183032)
朝田 隆二 日本学術振興会, 特別研究員
木戸 ゆかり 海洋科学技術センター, 固体地球総合フロンティア, 特別研究員
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Research Abstract |
平成14,15年度はロシア・カムチャッカの地熱地帯や温泉バイオマットの野外調査を行った.院生・PD・スタッフのべ9名が調査に参加し,Ag,Hg,Srを多量に含むバイオマット試料を採取し,XRD,XRF,SEM,TEMで分析を行った.いずれの水圏においても土着のバクテリアがこれらの重金属イオンを積極的に細胞に取り込んでいる事実が明らかになった.その成果は,国際電子顕微鏡学会,世界地質学会議で発表し,論文として公表した. 平成16年度は,台湾の北投温泉に,院生4名とともに調査に入り,Ba,Pbを含むホクトライトを研究した.陽明山温泉のバイオマットにもCaを含む生体鉱物が認められた.これらの成果は中国で行われた世界バイオミネラリゼーション会議で発表し,プロシーディングに論文が受理された. なお,平成16年度は特に放射性元素に注目し,日本のラジウム・ラドンで有名な三朝温泉を2回調査しMnを大量に含む黒色バイオマットからβ・γ線が多量に発生している事実を明らかにした.また,玉川温泉一帯の放射能を調査したところ,岩盤・大気・温泉水でβ・γ線が高いのみならず,赤褐色のバイオマット中に数十〜数百倍高いことが判明した.玉川温泉については2004年に論文として公表した.
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