2003 Fiscal Year Annual Research Report
南米コロンビア未開地方に風土病として発症する落葉状天疱瘡の疫学的・免疫学的調査
Project/Area Number |
14406024
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
橋本 隆 久留米大学, 医学部, 教授 (20129597)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
辛島 正志 久留米大学, 医学部, 講師 (70211175)
安元 慎一郎 久留米大学, 医学部, 助教授 (10220162)
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Keywords | コロンビア / 落葉状天疱瘡 / Senear-Usher症候群 / デスモグレイン / エンボプラキン / ペリプラキン / 免疫ブロット法 / 腫瘍随伴性天疱瘡 |
Research Abstract |
コロンビアの北東部の炭坑の町であるEl Bagre地方に風土病として発症する落葉状天疱瘡の検討のために、10年間にわたる大規模な患者調査を行い、多くの患者、El Bagre地方に住む非患者およびEl Bagre地方以外の地方に住む非患者の血清、血液ならびに皮膚組織を収集した。この調査から、この疾患はEl Bagre地方に特徴的にみられるendemicな疾患であることが確認された。130人の患者の95%は比較的老年の男性であり、残りの5%は閉経後の女性であった。臨床的に関節痛や倦怠感を多くの患者が示し、皮膚の臨床像はSenear-Usher症候群に類似する者が大多数を占めた。これは、若年の男女にみられ、臨床的には落葉状天疱瘡に類似の所見を示す、ブラジル天疱瘡とは異なっていた。組織学的には表皮上層の棘融解性水疱を認め、蛍光抗体法で、患者皮膚の表皮細胞膜部にIgGの沈着を認め、患者血中にIgG抗表皮細胞膜部抗体を検出した。患者は腫瘍随伴性天疱瘡に類似の所見を示したが、悪性腫瘍を合併した者はなかった。 免疫学的検討では、免疫ブロット法により、患者血清の多くは160kDaデスモグレイン1(落葉状天疱瘡抗原)を検出し、加えて、かなりの数の患者血清は250kDデスモプラキン、210kDaエンボプラキン、190kDaペリプラキンと反応した。また、ウシ鼻表皮をトリプシンで処理したサンプルを、ヨードの放射性同位元素で標識して用いた免疫沈降法では、全ての患者血清は45kDaのデスモグレイン1の文化遺産物を免疫沈降した。これらの結果は、El Bagreに発症する天疱瘡は基本的には落葉状天疱瘡に類似していることを示している。同時に腫瘍随伴性天疱瘡の抗原である250kDデスモプラキン、210kDaエンボプラキン、190kDaペリプラキンと反応したことは、この疾患と腫瘍随伴性天疱瘡の関連も示すものと考えられた。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] Hashimoto T: "Recent advances in the study of pathophysiology in pemphigus (Review article)"Arch Dermatol Res. 295. (2003)
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[Publications] Abreu-Velez AM, Beutner EH, Montya F, Bollag WB, Hashimoto T: "Analyses of autoantigens in a new form of endemic pemphigus foliaceus in Colombia"J Am Acad Dermatol. 49(4). (2003)
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[Publications] "A unique form of endemic pemphigus in northern Colombia"J Am Acad Dermatol. 49(4). (2003)
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[Publications] Hisamatsu Y, Abreu Velez AM, Amagai M, Ogawa MM, Kanzaki T, Hashimoto T: "Comparative study of autoantigen profile between Colombian and Brazilian endemic pemphigus foliaceus by various biochemical and molecular biological techniques"J Dermatol Sci. 32(1). (2004)
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[Publications] "The autoantigen of anti-p200 pemphigoid is an acidic noncollagenous N-linked glycoprotein of the cutaneous basement membrane"J Invest Dermatol. 121(6). (2003)
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[Publications] Ishii N, Ishida-Yamamoto A, Hashimoto T: "Immunolocalization of target autoantigens in IgA pemphigus"Clin Exp Dermatol. 29(1). (2004)
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[Publications] 橋本 隆: "図解皮膚科学テキスト"中外医学社. 235 (2003)