2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14510019
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
薄井 俊二 埼玉大学, 教育学部, 教授 (90185009)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 聡 埼玉大学, 教育学部, 助教授 (40234819)
田村 均 埼玉大学, 教育学部, 教授 (40201628)
大橋 修一 埼玉大学, 教育学部, 教授 (70302502)
飯泉 健司 埼玉大学, 教育学部, 助教授 (70277747)
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Keywords | 天台山記 / 徐霊府 / 山岳誌 / 道教 / 天台山 / 国立国会図書館 |
Research Abstract |
1、研究代表者の薄井は、「天台山記」,の中国と日本における流伝の調査結果を公刊した(「「天台山記」の流伝」)。また、平成14年12月25日に行った、国立国会図書館での「天台山記」の文献学的調査の結果をまとめ、公刊した(「再び国立国会図書館蔵「天台山記」について」)。 2、研究協力者の大橋は、写字資料としての「天台山記」に注目し、書道史的側面から検討を加えている。その成果の一部を「楷書のはじまり」として発表しており、さらに「江戸時代における日、朝、清の文物の交流について」の発表を予定している(平成15年5月刊行予定)。 3、研究協力者の田村は、地誌全般の観点から研究を進めており、その成果の一部を「在来織物業の技術革新」「幕末庶民のよそおいと流行ファッション-在地農民層を中心に-」として発表した。 4、研究協力者の小林は、地理的世界観形成の背景の一つである政治・社会制度、特に礼制について、六朝期を中心とした解明を進めている。 5、研究協力者の飯泉は、「風土記」を中心とした、日本古代の地理的な資料の収集整理と検討を進めている。その成果の一部を「風土記記載歌謡の生成-鄙から雅へ-」,「言うなの禁」「手向けの民」「風土記と紀行文-『在』特殊例の表現性-」の四つの論文として発表した。 6、全体で取り組む活動としては、「天台山記」の翻刻・訳註作成を進め、四丁表から六丁表までを公刊した(「徐霊府撰「天台山記」の研究(その三)」)。また、六丁表から十三丁表までについて、現在準備中である。 7、また、国会図書館蔵本「天台山記」の一字一字をデータベース化する構想により、一部のデータをパソコン内に取り込んで試験的な作業を行いつつある。
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Research Products
(10 results)
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[Publications] 薄井 俊二: "「天台山記」の流伝"日本中国学会報. 第55集. 76-91 (2003)
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[Publications] 薄井 俊二: "再び「国立国会図書館蔵「天台山記」について」"汲古. 第44号. 113-118 (2003)
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[Publications] 薄井 俊二: "徐霊府撰「天台山記」の研究(その三)〜基礎研究、並びに国立国会図書館蔵本の翻刻と校勘・訳注〜"埼玉大学紀要(教育学部)人文社会科学篇. 第53巻第1号. 1-21 (2004)
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[Publications] 大橋 修一: "楷書のはじまり"墨. 166号. 18-21 (2004)
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[Publications] 田村 均: "在来織物業の技術革新と化学染料-伝統色から流行色へ-"社会経済史学. 69巻6号. 3-28 (2004)
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[Publications] 田村 均: "幕末庶民のよそおいと流行ファッション-在地農民層を中心-"埼玉大学紀要(教育学部)人文社会科学篇. 53巻第1号. 13-31 (2004)
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[Publications] 飯泉 健司: "言うなの禁-播磨国風土記都太川条の表現性-"風土記研究. 第28号. 1-22 (2003)
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[Publications] 飯泉 健司: "手向けの民"万葉民俗学を学ぶひとのために(世界思想社). 52-69 (2003)
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[Publications] 飯泉 健司: "風土記と紀行文-『在』特殊例の表現性-"古代文学. 43号. 22-31 (2003)
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[Publications] 飯泉 健司: "風土記記載歌謡の生成-鄙から雅へ-"日本研究大系上巻 歌謡とは何か(日本歌謡学会編,和泉書院). 257-270 (2003)