2002 Fiscal Year Annual Research Report
メギドにおけるVI層-AとV層-A-IV層-Bの年代決定についての研究
Project/Area Number |
14510037
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
越後屋 朗 同志社大学, 神学部, 助教授 (80247791)
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Keywords | メギド / 発掘 / 層 / ヘブライ語聖書 |
Research Abstract |
参加を予定していた6-7月のメギド発掘調査がイスラエル・パレスチナ情勢悪化のため、2002年度は中止となった。しかし、11月にカナダのトロントで開催された米国オリエント学会と米国聖書学会に参加し、それぞれの学会で行われた「メギド」に関するセッション(メギド発掘調査隊の主要メンバーによる)から最新の情報を得ることができた。 メギドにおけるVI層-AとV層-A-IV層-Bの年代決定に関して最も重要な資料であるヘブライ語聖書(旧約聖書)テキストの史実性を考察し、「ヘブライ語聖書の史実性-テル・メギドでの発掘調査から-」と題する論文を『基督教研究』に発表した。この論文において、史料としてのヘブライ語聖書テキストの問題点と考古学によるデータの重要性を再確認した。 また、現在進行中のメギドでの発掘調査に注目するだけではなく、これまでのメギドでの発掘調査レポートを詳細に再検討する必要性を感じた。なぜなら年代決定のポイントとなる箇所(場所)はすでに発掘(破壊)されているからである。これまでメギドで発掘調査を行ったチームの記録(メモなど公開されていないもの)を徹底的に調べてみる価値があるのではないか。2003年度は、メギドでの発掘調査を行ったシカゴ大学のオリエント研究所などにそうした資料が現在残っていないかどうか問い合わせ、調査する予定である。
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