2003 Fiscal Year Annual Research Report
メギドにおけるVI層-AとV層-A-IV層-Bの年代決定についての研究
Project/Area Number |
14510037
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
越後屋 朗 同志社大学, 神学部, 教授 (80247791)
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Keywords | メギド / 古代イスラエル / 聖書 / 発掘 / 紀元前10世紀 / 地層 / 王国時代 / フィンケルシュタイン |
Research Abstract |
平成15年度はメギドでの発掘調査の実施年度ではないため、これまで行われてきた発掘調査の報告書などの文献を研究対象とした。メギドにおけるVI層-AとV層-A-IV層-Bの年代決定については、現在進行中のメギド発掘調査(テル・アビブ大学とペンシルバニア州立大学による)だけでは不十分であり、これまでの発掘調査結果を再検討することも大切な課題のひとつである。具体的には、最も重要な発掘調査と考えられる、1925年から1939年までのシカゴ大学オリエント研究所によって行われた発掘調査の報告書を今年度の研究対象とした。 R.S.Lamon, The Megiddo Water System (1935);H.G.May, Material Remains of the Megiddo Cult (1935);P.L.O.Guy, Megiddo Tombs (1938);R.Lamon and G.M.Shipton, Megiddo I (1939);G.Loud, The Megiddo Ivories (1939);G.Loud, Megiddo II. Seasons of 1985-1939 (1948). これらの報告書を精細に分析した結果、これらが当該地層の年代決定に関するデータとして十分なものではないことを再確認することができた。さらに、報告書に記載されなかったデータが存在するかどうかを確認するため、シカゴ大学オリエント研究所訪問を予定していたが、平成16年にそうしたデータがメギド発掘調査報告書の最新刊としてオリエント研究所出版局から出るというニュースが入ってきた(Timothy P.Harrison, "The Battleground : Who Destroyed Megiddo? Was It David or Shishak?" Biblical Archaeology Review 29/6 [2003]:28-35,60,62,64)。この最新刊を含めシカゴ大学オリエント研究所による報告書を分析した結果を平成16年度中に論文の形で発表予定である(最新刊の分析が終わり次第)。
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