2002 Fiscal Year Annual Research Report
高齢ドライバーの「補償的運転行動」に関する実証的研究
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14510111
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Research Institution | The Institute for Science of Labour |
Principal Investigator |
北島 洋樹 財団法人労働科学研究所, 研究部, 主任研究員 (20234255)
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Keywords | 高年齢ドライバー / 補償的行動 / 運転行動の測定 |
Research Abstract |
(1)「高齢ドライバー特性」に関連する既存の文献を収集し、「認知・行動特性」「運動・身体特性」「高齢者とインターフェース」「高齢ドライバーと運転ストレス」「運転支援装置」などの観点で分類し、知見を整理した。 (2)50歳以上の高年齢ドライバーを被験者として、「補償的運転行動」について面接調査を実施した。以下のような意見が収集された。 1)大きな車体の扱いに自信がなくなり、車の買い換え時に軽自動車にした。 2)眩惑の程度が強まったので、対向車のヘッドライトはなるべく見ないようにしている。また眩惑の影響を補償するために速度を落とす。 3)必要なときはヘッドライトを上向きにして前方のスパンを確認する(若いときにはあまりしなかった)。 速度を落とす場面、速度の落とし方などの実証データの重要性が示唆された。 (3)上記のような「補償的運転行動」の実態を測定するための、自動車挙動・交通状況同時記録システム、車間距離測定システムを構築した。 ビデオカメラ、非侵襲的に搭載で出来る自動車挙動記録装置を用いて、走行画像(前景、後景、ドライバーの動作、ドライバー顔部など)、速度、加速度、角速度、のタイムスタンプ付き時系列データを記録するシステムを構築した。 非侵襲的に搭載できるレーザー距離計システム(パソコンに接続可能)を搭載し、車間距離時系列データを記録した。その他、アクセル開度、ブレーキタイミング、ウィンカタイミングを測定する方法について検討した。 現在、測定したデータを元に、測定システムの検証、および平成15年度に実施する走行実験実施に必要な検討事項のまとめを継続中である。
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