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2002 Fiscal Year Annual Research Report

手続き的公正の自己価値性:権威評価におけるSelf-valueモデルの検討

Research Project

Project/Area Number 14510174
Research InstitutionKyoto Koka Women's University

Principal Investigator

竹西 正典  京都光華女子大学, 人間関係学部, 教授 (60216926)

Keywords手続き的公正 / 自己価値性(self-value) / 社会的アイデンティティ / CFA
Research Abstract

本研究の目的は、手続き的公正の機能を、集団成員の自己価値感との関連で検討することである。手続き的公正は、Lind & Tyler (1988)以来、権威への支持・是認、負の決定受容の促進、組織コミットメントの高揚などに寄与する事実が明らかにされ、その機能に関する知見が集積されてきた。さらに、近年、手続き的公正は、公正認知者の社会的アイデンティティを高め、向集団行動を惹起させる結果が得られている。手続き的に公正な権威によって率いられる集団において、人は、成員性の知覚を強めるといえる。すなわち、自己定義のうちで、当該集団の成員である側面が活性化されることによって、個人としての自己利益追求を抑制し、集団のため・他成員のために役割超過的な行動(主張的行動:assertive behavior)を取るようになると考えられる。本研究では、この議論をさらに発展させ、このような自己利益抑制が、内面化された自己価値性を伴うことを明らかにする。権威の手続き的公正によって、当該集団における社会的アイデンティティが肯定的に醸成されることが、公正認知者の成員としての自己価値感に結びつくことを示す。この権威評価における「Self-valueモデル」の検証に向けて、研究初年度である本年度は、自己価値性の心的過程に関する予備的検討を行った。本モデルで検討する「自己価値性(self-value)」とは、当該集団における成員としての主観的価値性と定義され、客観的・社会的指標(たとえば、年収・地位・名声)に関する自己評価とは異なる。この主観的自己価値性は、「集団における存在意義感」「成員としての自己受容」「成員としての主観的幸福感」の3つを下位概念として持つ。本年度は、自己価値性尺度の構成にむけて、592標本による予備調査を実施した。CFA(検証的因子分析)の結果、自己価値性を2次因子とする3因子モデルで、CMIN/DF=2.841,GFI=.971,GFI=.981,RMSEA=.056と良好な適合が得られた。2次因子からの負荷量は、意義γ=.649,受容γ=.804,幸福γ=.840である。

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Published: 2004-04-07   Modified: 2016-04-21  

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