2002 Fiscal Year Annual Research Report
日中米実態比較に基づく「障害児者相談・支援センター」モデルの作成に関する研究
Project/Area Number |
14510188
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
西村 章次 埼玉大学, 教育学部, 教授 (00008731)
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Keywords | 障害児者相談 / 支援センター / 生活支援 / 生活支援 / 日中米 / 後見 / センターモデル / 国際研究 |
Research Abstract |
1.文献およびインターネットからの資料の収集・整理 (1)支援・後見センター、支援費制度に関する資料および情報を収集、整理した。 (2)障害者基本法の骨子案および法についての情報収集し、その問題点、障害者団体や市民の運動状況を把握した。 2.自閉症児者相談センターの実際とその動向に関する資料を収集した。 3.埼玉県障害者後見支援センターの相談者の内訳、内容と比較しつつ大阪後見支援センター(通称「あいあいねっと」)を視察、生活支援員からの詳細な聞き取りを行った。 (1)本研究で明らかにするモデルには後見支援も必要なことがわかった。(2)弁護士会の協力が必須であること。大阪では後見支援が弁護士会の自主的な活動から出発したこと。(3)知的障害者、精神障害者、身体障害者間でニーズが異なること。(4)埼玉と比較して電話相談がインテークとして機能を発揮していること。(5)大阪では、財産や金銭問題が多く、弁護士と福祉士の連携が要となっていること。(6)ただし、本研究代表者が構想している日常的な生活相談を取り入れ、かつ、児・者相談をつなげていくことの必要性を確認できた。 4.知的障害や自閉性障害をもつ青年・成人を対象とした、法人が経営する生活相談センター員、市の生活支援員等による説明および質疑の会に参加、意見収集に当たった。障害をもつ青年・成人から、「結婚したい」、「デイケアー・センターに入りたい」、「一人で買い物をしたい」など、加齢による悩みを抱えた保護者と異なった願いが語られている。保護者の本センターモデルへの期待は高かった。 5.発達・教育相談の理論をさらに深め、その理念が「障害児者相談・生活支援センター」に生かされる点を知った。 6.海外共同研究者の孟長寿、スミス氏とメールと手紙で意見交換し、次年度の共同研究への準備を進めている。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 西村 章次: "デイヴィッド・スミス「むささびから学んだ教訓-学校とは」の訳、西村「リソースルーム対米日記-埼大学生宛てニューズレターから」、サラマンカ声明、そして日本の課題"埼玉大学紀要教育学部(教育科学III). 51巻・1号. 9-24 (2002)
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[Publications] 西村 章次: "発達診断導入マテリアルの開発と自閉性障害児の発達症状論的日中比較研究"平成11年度〜平成13年度科学研究費補助金(基盤研(C)(2))研究成果報告書. 81 (2002)