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2003 Fiscal Year Annual Research Report

アメリカ社会学における逸脱理論の発展過程の研究

Research Project

Project/Area Number 14510191
Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

宝月 誠  京都大学, 文学研究科, 教授 (50079018)

Keywords逸脱理論 / 社会構造論 / 相互作用論 / 行為者論 / 知識社会学
Research Abstract

アメリカ社会学における逸脱理論は、社会構造・相互作用論・行為者論の3視点と、それらを総合した統合理論に集約される。基本的な3視点の揺藍期は1920-30年代の初期シカゴ学派にあるが、1940年代以降はそれらがそれぞれ洗練されることによって、独自の理論として生成してきた。現在は再びこれら洗練された3理論を再統合しようとする傾向も見られるが、依然として3理論が競合しているのが現状である。こうした理論の展開過程を辿るなかで明らかになった知識社会学的な知見は以下の点である。
1.これら理論は経験的検証によって否定ないし支持されなくなった場合でも、姿を変えて再び登場してくるものが多い。社会解体論はコントロール理論として、さらにコミュニティの集合的効力の理論として再生してくる。あるいは差異的接触論は学習理論や再統合理論、さらにより一般化されて相互作用論として展開していく。
2.こうした展開は社会構造論・相互作用論・行為者論のそれぞれにおいて起こるが、どれかひとつの分野で新たな理論的進展が集中的に見られると、別の分野でも生じてくる。レイベリング論の台頭はコントロールの発達や悪の魅惑論を生み出す背後になっている。
3.逸脱理論の発展は社会状況や政治的環境の変化、さらに大学のおかれた状況によっても左右されるが、内在的には競合する理論の相互刺激を通じて促進されると仮定される。近接理論の内在的な競合が、理論展開の有力な動因となる。

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Published: 2005-04-18   Modified: 2016-04-21  

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