2003 Fiscal Year Annual Research Report
現代高校生における社会意識の形成過程に関する実証的研究
Project/Area Number |
14510211
|
Research Institution | Tohoku Gakuin University |
Principal Investigator |
片瀬 一男 東北学院大学, 教養学部, 教授 (30161061)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 邦博 東北大学, 大学院・文学研究科, 助教授 (80202042)
古賀 正義 中央大学, 文学部, 教授 (90178244)
秋永 雄一 東北大学, 大学院・教育学研究科, 助教授 (90212430)
|
Keywords | 教育アスピレーション / 職業アスピレーション / 性別役割識 / 価値志向 / 規範意識 / 学習意識 |
Research Abstract |
本年度は、2003年11月〜12月にかけて「教育と社会に対する高校生の意識:第5次調査」を実施した。 調査対象者は、仙台圏の10の高校の2年生1280名とその保護者である。回収数は高校生1138名、父親719名、母親877名、また回収率は高校生88.9%、父親56.1%、母親68.5%であった。 データ分析の結果、以下のことが明らかになった。 1学習に関する意識 前回調査(1999年度)に比べ、高校生の学習に対する意義づけは高まったものの、学習観については、依然として、結果主義的傾向が強い。 2.文化活動と人間関係 余暇・文化活動については、親子間の世代差がみられた。また、相談相手としては、人間関係に関する問題は友人に、進路に関する問題は母親など身近な年長者に相談する傾向がみられた。 3.社会意識の世代差 社会に対する不公平感は、従来の調査と同様、親世代よりも高校生世代で高くなっていた。また、親子とも、家族・生活には満足しているが、社会に対する満足感は低かった。 4.進路志望・進路期待 子どもの大学進学志望よりも、親の大学進学期待が高かった。また職業意識に関して、今回調査で初めて「フリーター」に対する意識を高校生にたずねた結果、「諦め」と積極評価が併存することが明らかになった。
|
Research Products
(4 results)
-
[Publications] 片瀬 一男: "夢の行方:職業アスピレーションの変容"人間情報学研究. 8巻. 15 (2003)
-
[Publications] 片瀬 一男: "アノミー型アスピレーションの形成"人間情報学研究. 8巻. 99-105 (2003)
-
[Publications] 片瀬 一男: "教育アスピレーションの変容"東北学院大学論集 人間・言語・情報. 132号. 1-18 (2003)
-
[Publications] 片瀬 一男: "きょうだいと教育期待・教育投資"社会学年報. 32号. 113-130 (2003)