2002 Fiscal Year Annual Research Report
ソーシャルワークにおけるコミュニケーション・スキルの研究と開発
Project/Area Number |
14510214
|
Research Institution | Josai International University |
Principal Investigator |
北本 佳子 城西国際大学, 人文学部, 助教授 (30296363)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
綾部 裕子 城西国際大学, 人文学部, 教授 (30117056)
|
Keywords | ソーシャルワーク / 利用者主体 / コミュニケーション・スキル / コミュニケーション・ストラテジー / 語用論 / 会話分析 / 文化比較 / 援助過程 |
Research Abstract |
本研究は、西欧諸国で開発され、わが国にも移入されてきたカウンセリング等を基本としたスキルの援用ではなく、わが国の社会福祉分野における実態(実践現場の職員の暗黙知など)を踏まえたソーシャルワークにおけるコミュニケーション・スキルの研究とそれに基づくマニュアルづくりを目指しているが、研究の初年度である本年度は、当初の研究計画をふまえ、以下に述べる研究を実施し、成果をまとめた。 1 欧米のソーシャルワークや隣接するカウンセリング及びコミュニケーションに関する文献サーベイの結果から、援助に有効とされているコミュニケーションの中で、最も違和感のあった「感情の反射」を中心とする感情表現についてのコミュニケーションについて、アンケート調査を実施、結果を入力。 2 ソーシャルワークの実践現場におけるコミュニケーションの現状分析。本年度は、今日求められている利用者主体の援助が行なわれたケースの記録を通して、利用者と援助者とのコミュニケーションを分析し、そこから24のコミュニケーション・ストラテジーを抽出。なお、来年度はそれを踏まえて、ビデオ撮影によるコミュニケーション分析を実施する予定で、現在その打ち合わせを実施中。 3 来年度にビデオ撮影等も行いながら、上述のアンケート結果についても、具体的な分析を行なうため、その理論的枠組みを明らかにすることを目的として、言語学、語用論、文化人類学、コミュニケーション分野における様々な研究方法論について研究。 なお、1については当初の計画通り、来年度にその結果を分析する予定であるが、2、3については、2は北本が、3は綾部が、裏面に記載した大学研究紀要にその研究成果を発表している。
|