2003 Fiscal Year Annual Research Report
介護内容推定システムを用いた介護サービス計画の効果に関する研究
Project/Area Number |
14510253
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Research Institution | National Institute of Public Health |
Principal Investigator |
筒井 孝子 国立保健医療科学院, 福祉サービス部・福祉マネジメント室, 室長 (20300923)
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Keywords | 介護保険制度 / 介護保険サービス / 介護サービス計画 / 推定システム |
Research Abstract |
本年度の研究は、第一に、平成12年度に開発した「介護サービス量予測システム」を改良し、個々の高齢者別に必要な介護内容の発生率を示した「介護内容推定表」が自動的に算出される、個々の高齢者の状態維持や改善に効果的な介護サービス内容の推定を行う「介護内容推定システム」システムの開発するため基礎データを収集し分析することが目的であった。 平成15年度においては、A市における介護報酬改定前の要介護高齢者の状態情報の把握のために、要介護認定調査のデータを基礎とした要介護高齢者データベースを作成した。 これによって、A市における要介護高齢者の過去3年間の状態の推移が明らかになった。 次に、要介護高齢者データベースに基づき、これらの高齢者に提供された介護サービスの種類、および費用に関する調査を実施した。 さらに、これらの介護サービスを受けていた要介護高齢者の家族の生活実態、介護者の意識に関する調査をした。この調査データを用いて、介護者の介護負担感や介護に対する義務感、老親扶養への意識等、多様な評価尺度を開発していった。さらに、A市(人口約30万人)の地域としての特徴に関する調査を実施し、その結果を分析した。これによって、A市における介護保険に関する経理状況は、平成12年度から平成14年度までの保険料は、月に2,719円であるが、平成12年度に比べて、平成13年度では、収入の総額では約15億円程増加していることがわかった。この傾向は、今後も継続することが予想されている。 以上のように平成15年度の研究においては、介護保険制度が発足してから3年間にわたるA市の要介護高齢者、その家族、さらに利用された介護サービスの種類や量が明らかにされた。
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