2002 Fiscal Year Annual Research Report
日本における伝統工芸の近代化とその教育システムの実証的研究
Project/Area Number |
14510317
|
Research Institution | Hijiyama University |
Principal Investigator |
三好 信浩 比治山大学, 現代文化学部, 学長 (60033578)
|
Keywords | 工芸教育 / 工芸学校 / ワグネル / 納富介次郎 / 中沢岩太 |
Research Abstract |
本研究は,日本の伝統工芸の中に西洋の科学技術が導入されることによって,その近代化(変質化)が進められる際の教育システムの展開過程と解明する。3か年計画で,主として,(1)ワグネルの思想と実践,(2)納富介次郎と中沢岩太の思想と実践,(3)戦前期工芸教育の全体像,(4)戦後の改編状況,(5)農業教育および商業教育との関連,という5本の柱について考察し,最後に単行の研究書としてまとめる予定である。 平成14年度は(1)〜(6)について巨視的な立場から資料調査をなして資料目録を作成し工芸教育の全体像を把握するため,東京に5回出張して,国立公文書館に保管されるぼう大な量の学校文書(薄書)と併せて国立国会図書館その他の文献資料を調査することを主目的とし,加えて(1)(2)の資料を調査するため地方出張をなす予定であった。しかし,平成15年度に予定していた(3)の戦前期工芸教育の全体像の把握を,本年度の東京出張によって同時併行した方が効率的であることが分かったので,本年度は8回にわたって東京に出張し,主として国立公文書館の学校文書を精査し,必要箇所を複写した。福岡に1回出張したことを除き,地方資料の現地調査は次年度に先送りした。東京でコンピューター検索に協力して貰った甲南女子大学大学院研究生に対する謝金が加わった。目下収集した資料を整理し,論文作成中である。
|