2004 Fiscal Year Annual Research Report
19世紀後半における東アジア3港体制の形成に関する比較史的研究
Project/Area Number |
14510384
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
小風 秀雅 お茶の水女子大学, 大学院・人間文化研究科, 教授 (90126053)
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Keywords | 開港場 / 不平等条約 / 華僑資本 / アジア交易圏 |
Research Abstract |
本年度は、本研究課題の最終年度であり、総括の意味を込めて以下の作業を行なった。 史料・情報の収集整理 (1)上海の共同租界の工部局董事会議事録の件名目録の作成作業の継続 (2)英国ナショナル・アーカイブスにおける香港・上海・横浜関係外交史料の検索と収集 (3)グラスゴーにおける対日経済・社会関係資料の検索および収集 史料・情報の分析 (1)上海の共同租界の工部局董事会議事録の分析 これにより、共同租界開設当初における董事会の活動の実態、および英国の主導性がかなり明らかとなった。 (2)長崎・函館の外国商館の活動の実態の分析 昨年度に収集・調査した実績に基づき分析した結果、従来は史料不足により断片的にしか判明しなかった外国商館、特に中国商館と欧米商館との競合関係がかなり明らかとなり、1880年代における東アジア通商圏の実態と三港の位置づけがより明確となった。 (3)本年度は新たに、社会史的観点から3港に関する旅行記の収集および分析を行うことによって、交通・通信上の3港の比較を試みた。その成果の一部として、横浜の世界交通網上の位置について考察した論文を、『湘南の誕生』に掲載した。
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Research Products
(1 results)