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2004 Fiscal Year Annual Research Report

人権概念普遍化の歴史的検討

Research Project

Project/Area Number 14510404
Research InstitutionHokkaido University

Principal Investigator

廣部 泉  北海道大学, 大学院・文学研究科, 助教授 (80272475)

Keywords人権 / 人種 / 国際機関
Research Abstract

昨年度に引き続き人権概念の展開や米国の人権外交、国際連盟などの国際機関や様々な非政府団体に関する基本資料、並びに関係者の伝記などの通読を行った。それによってパリ講和会議で一旦はとん挫したかに見えた人種平等などの人権概念の普及を目指す様々な団体が結成されその後活動を続けたことが明らかになった。特にロンドンなどヨーロッパの大都市に於けるそれらの活動は、その後大きな役割を果たすことになった。その一方、大西洋の対岸アメリカにおける1920年代の人種主義の噴出が、かえって1930年代の文化相対主義の興隆に寄与した。この時期の人類学者の活動が、第二次世界大戦中の急速な人種観の変化と、それによる人種平等的人権宣言の結実へと貢献したことを跡付けることが出来た。両大戦間期の出来事が様々な概念の変化に大きな影響を与えた知見を例証する成果の一部として、環太平洋地域の民間国際団体が、環太平洋という新たな地域共同体というものの創設に果たした役割を明らかにした論文「環太平洋共同体の萌芽--両大戦間期の民間団体」を瀧田佳子編『太平洋世界の文化とアメリカ』(彩流社)に寄稿した。本研究プロジェクトによって人権概念、特に人種平等という考えが普及する上で、両大戦間期が果たした役割、特に国際機関と民間団体の果たした役割の大きさが、並びに国際関係の実体面が概念の変化に影響を与え、それがまた実体面に影響を与えた過程が明らかになった。

  • Research Products

    (1 results)

All 2005

All Journal Article (1 results)

  • [Journal Article] 環太平洋共同体の萌芽--両大戦間期の民間団体2005

    • Author(s)
      廣部 泉
    • Journal Title

      太平洋世界の文化とアメリカ--多文化主義・土着・ジェンダー(瀧田佳子(編))(彩流社)

      Pages: 57-76

URL: 

Published: 2006-07-12   Modified: 2016-04-21  

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