2003 Fiscal Year Annual Research Report
グローバルヒストリーにおける1930-50年代のアジア国際秩序とイギリス帝国
Project/Area Number |
14510408
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
秋田 茂 大阪大学, 大学院・文学研究科, 教授 (10175789)
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Keywords | グローバルヒストリー / イギリス帝国 / アジア国際秩序 / 1930-50年代 / スターリング圏 / 相互補完性 / 構造的権力 / ヘゲモニー国家 |
Research Abstract |
1.新たな歴史の捉え方である「グローバルヒストリー」を、イギリス帝国とアジア世界(国際秩序)との関係性を手がかりに考察した。特に、1930-50年代におけるアジアの工業化とイギリスの金融・サーヴィス利害が経済的に相互補完的な関係にあったこと、スターリング圏を通じた影響力の行使の重要性を明らかにした(単著『イギリス帝国とアジア国際秩序』を参照)。 2.イギリス帝国を中心とした19-20世紀前半の国際秩序とグローバリゼーションとの関係を考察し、国際公共財を提供するヘゲモニー国家、および構造的権力としてイギリス帝国が機能した歴史的な特徴を考察した(3冊の共編著を参照)。 3.欧米の研究者を招聘して、グローバルヒストリー概念と、南アジア・東南アジア諸地域とグローバルヒストリーとの関連性を議論するために、地域研究や世界システム論、アジア経済史、国際政治学などの専門家を交えて、日本各地でグローバルヒストリー・セミナーおよびワークショップを開催した。 4.1930-50年代のアジア国際秩序を総合的に再考する目的で、2002年7月に第13回国際経済史学会で、2004年3月にはAssociation for Asian Studiesの年次大会で研究成果を発表した。また、台湾の中央研究院のセミナーでも同様な討議を行った。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 秋田 茂: "グローバルヒストリーとアジア世界"EXORIENTE(エクスオリエンテ). Vol.10. (2004)
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[Publications] 秋田 茂: "書評:ウイリアム・ウッドラフ著「概説 現代世界の歴史-1500年から現代まで-」"社会経済史学. Vol.70,No.1. (2004)
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[Publications] 秋田 茂: "イギリス帝国とアジア国際秩序"名古屋大学出版会. 358 (2003)
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[Publications] (共著)山本有造編: "「帝国の研究」第7章「帝国的な構造的権力-イギリス帝国と国際秩序」"名古屋大学出版会. 396 (2003)
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[Publications] 秋田 茂 編著: "イギリス帝国と20世紀 1 パクスブリタニカとイギリス帝国"ミネルヴァ書房. 379 (2004)
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[Publications] Shigeru Akita: "Gentlemanly Capitalism, Imperialism and Global History"Palgrave Macmillan : London and New York. 264 (2002)