2002 Fiscal Year Annual Research Report
縄文時代から弥生時代における景観比較と植物遺体の標本化
Project/Area Number |
14510427
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
山本 悦世 岡山大学, 文学部, 助教授 (60174778)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横田 美香 岡山大学, 文学部, 助手 (90273953)
岩崎 志保 岡山大学, 文学部, 助手 (30239967)
沖 陽子 岡山大学, 環境理工学部, 教授 (30127550)
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Keywords | 土壌分析 / 環境復元 / 種子の資料集成と標本化 / 石器の資料集成 |
Research Abstract |
本年度の研究計画は、(1)小規模な発掘調査、(2)土壌分析からの環境復元、(3)弥生時代の種子・石器のデータベース化、(4)出土種子の資料収集、(5)プラントオパールに関する実験、の5点を目標とした。その中で、(1)に関しては、対象地域の都合で調査を実施することができなかったため、今年度は、特に(2)〜(3)の問題を範囲を広げて重点的に行った。 <土壌分析>津島岡大遺跡第23・28次調査地点、鹿田遺跡第13次調査地点において、縄文〜弥生時代等の土壌分析あるいは資料の年代測定を行った。その結果、縄文時代・弥生時代の自然環境あるいは弥生時代前期における耕地の利用形態を確認し、分析データの蓄積を進めた。また、23次調査地点での年代測定試料からは、河道の縁辺に続く杭列の時期を縄文後期に特定することができた。また、鹿田遺跡の試料からは、弥生時代〜中世の遺跡における植生変化を確認することができ、弥生時代中期〜後期に変化を見いだすこととなった。 <弥生時代の種子・石器資料収集>岡山県下の資料収集をほぼ完了し、四国地域・山陰地域の資料を集成した。また、同時に、景観に関わる遺構(耕作地や溝など)に関しても注目し、あらたなデータベース化を試みた。 <出土種子の資料収集>標本化に向けての資料収集を目指したが、来年度に計画していた種子の同定作業や写真撮影による資料化にも着手した。 以上のように、今年度は、各視点からの資料集成に重点をおいた研究となり、来年度の下準備を行なうことができた。
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