2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14510433
|
Research Institution | University of East Asia |
Principal Investigator |
黄 暁芬 東亜大学, 総合人間・文化学部, 教授 (20330722)
|
Keywords | 漢墓 / 漢唐陵墓制度 / 霊魂不死 / 南北中軸線 / 古代都城と陵墓の配置 / 五行思想 / 宇宙観 |
Research Abstract |
黄暁芬H15年度研究実績の概要 2003年7月,前年度の科研費による調査と研究の成果一部を加えて執筆した研究著書『漢墓的考古学研究』(中国語版)は、中国岳麓書社より正式に出版、発行した。8月,夏休みを利用し黄河文明の中心地である河南省,陝西省,山西省との3地域をめぐり、紀元前後200年頃の漢代、またその後に興起した魏晋南北朝時代の都城と陵墓遺跡の現場調査を行い、各地における最新な発掘情報を把握した。10月22-25日,北京大学主催の国際シンポジウム「漢唐陵墓制度研究」へ出席し、個人研究のペーパ発表を行った。11月,本課題研究の中心内容をまとめ、山口大学院の集中講義として漢文化の研究-都城と陵墓を中心に」を題に講演した。12月,陝西省考古研究所との共同研究で漢景帝陽陵のGPS測量を実施した。その後、個人の研究調査として、西安市郊外に立地する漢代長安城と高祖劉邦長陵を中心に、南の長安県,北の三原県に至る範囲の漢代遺跡GPS測量を実施し、漢代南北中軸線の存在を実地調査とGPS測量によって初めて確認できた。そして、長大な南北中軸線の存在意義とその象徴性について考古資料と文献資料を駆使して検討し、漢初「聖人法天」の理念や漢人の五行思想、宇宙観を印した記念建造物であろうと、指摘した。 2004年3月,アメリカ・エール大学東亜研究センター、コロンビア大学東アジア言語・文化学部の招請を受けて訪米。25日にエール大で「漢墓の考古学的研究」を演題に、27日コロンビア大で開催したアメリカ東海岸中国上古史研究会に「漢代都城と陵墓の南北中軸線とその象徴性」を演題にそれぞれ研究発表をし、活発な討議に臨んだ。
|
Research Products
(4 results)
-
[Publications] 黄 暁芬: "古代中国における槨墓のカテゴリ"考古学ジャーナル. 6月号. 1-4 (2004)
-
[Publications] 黄 暁芬: "漢墓的考古学研究(中国語版)"岳麓書社(中国長沙). 1-307 (2003)
-
[Publications] 黄 暁芬: "中国歴史の旅(第二部)"山川出版(東京). 1-150 (2004)
-
[Publications] 黄 暁芬: "北京大学シンポジウム『漢唐陵墓制度研究』<論文集>「棺槨説」"北京大学出版会. 1-15 (2004)