2004 Fiscal Year Annual Research Report
『今昔物語集』および中世前期諸作品の語彙の計量的研究
Project/Area Number |
14510445
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
鈴木 泰 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (70091832)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石井 久雄 同志社大学, 文学部, 教授 (70124188)
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Keywords | 今昔物語集 / 古典対照語い表 / 中世前期 / 計量語彙論 |
Research Abstract |
1、『今昔物語集文節索引』に基づく『今昔物語集』の語彙統計表を完成させた。それに際して、『今昔物語集文節索引』そのものの不統一によって生ずるかもしれない語彙表の問題点については明示しきれないことを確認した。 2、中世前期諸作品の1つである『宇治拾遺物語』の語彙表を新たに作成し、上記の『今昔物語集』の語彙表の各巻との語彙比較を行なった。その結果、語彙の類似度の調査からは、『宇治拾遺物語』の語彙的性格が『今昔物語集』の本朝世俗部と近いことが確認された。同時に、両者の特徴語彙の調査からも、同じ結論が導きだされた。 3、『宇治拾遺物語』の語彙を『古典対照語い表』の他の作品の語彙とも比較した。その結果、語彙の類似度、および特徴語彙の調査から、中世前期作品の『宇治拾遺物語』の語彙的性格は中古のいずれも作品とも近くはないことが確認された。 4、『今昔物語集文節索引』の不備に基づく語彙統計表の不完全さを払拭するための方策として、独自の語彙表を作成する必要があることを確認した。その方策としては新たに電子化本文を作成し、それを底本としてクイックを作成し、それをもとに語彙表をつくるという方法をとることが最も近道であるので、国文学研究資料館から公開されている岩波旧大系『今昔物語集』の電子化ファイルに基づき、岩波新大系『今昔物語集』の電子化本文を全体の3分の1程度作成した。 5、上記において試験的に作成したファイルをもとにして、一部についてクイックを作成し、本格的なクイック作成のための留意点を検討し、確認した。
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Research Products
(6 results)