2002 Fiscal Year Annual Research Report
『文選』李善注を活用した文学言語の創作に関する研究
Project/Area Number |
14510489
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
富永 一登 広島大学, 大学院・文学研究科, 教授 (70132636)
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Keywords | 文選 / 李善注 / 胡刻本 / 五臣注 / 六朝文学 / 昭明太子 / 六臣注 / 六朝美文 |
Research Abstract |
本年度は、すでにデータベース化している胡刻本『文選』・「李善注引書索引」の点検作業と六臣注『文選』のデータベース化を行い、次にそれを利用して、正文語彙とその典拠を指摘した李善の引書を抽出し、正文語彙に訓読文・日本語訳を付けて、李善注に引く典拠、五臣注との対照表を作成する作業に着手した。次のような形式で行っている。 〔巻一、班固「兩都賦」序の「或曰、賦者、古詩之流也。」[李善注]毛詩序日、「詩有六義焉。二曰賦」故賦爲古詩之流也。/諸引文證、皆擧先以明後、以示作者必有所祖述也。他皆類此。/〕について、○或曰ある人が言うなし向曰、或者、不定之辭。巻一班固「兩都賦序」1b或曰、賦者、古詩之流他。(或ひと曰く、賦は、古詩の流れなりと) ○賦文体の名毛詩序曰、「詩有六義焉。二曰賦。」(周南関雎序)故賦爲古詩之流也。なし巻一班固「兩都賦序」1b賦者、古詩之流也。(賦は、古詩の流れなり) ○古詩古代の詩毛詩序曰、「詩有六義焉。二曰賦。」(周南関雎序)故賦爲古詩之流也。なし巻一班固「兩都賦序」1b賦者、古詩之流也。(賦は、古詩の流れなり)というように、語彙データを作成する。現在は、賦と詩の一部が終わった段階であり、来年度以降も引き続き行う。 また、本研究の『文選』李善注を活用して、文学言語が創作される過程を解明しようとする目的にそって、李善注で242箇所に99作品が引かれている曹植の詩文の後世への影響を検討し、第6回六朝学術学会(2002.11.10、於斯文会館)で「『文選』李善注の活用」と題して発表した。
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