2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14510610
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
吉本 啓 東北大学, 高等教育開発推進センター, 教授 (50282017)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤波 努 北陸先端科学技術大学院大学, 知識科学研究科, 助教授 (70303344)
森 芳樹 筑波大学, 文芸言語学系, 助教授 (30306831)
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Keywords | 逐次的文分析処理 / Dynamic Syntax / 作業記憶 / 事象関連電位 / 身体動作・感覚 |
Research Abstract |
吉本は藤波とともに複雑な構文を持つ文の処理にともなう作業記憶の負荷を事象関連電位(脳波)にもとづいて計測し、記憶の負荷を考慮した文処理モデルについての考察を進めた。昨年7月の日本認知科学会大会で成果を発表した。また、そのような文処理モデルを形式化し、文処理システムとしてインプリメントするための記述手段として、ロンドン大学のKempsonらが開発したDynamic Syntaxを採用することにし、森とともに同理論を日本語処理に応用する際の具体的問題点にっいて検討を行った。その成果は今年中に開かれる国際学会に投稿済みである。 藤波は上記の研究を吉本とともに行った。この他、従来のモデル意味論にもとづく言語の意味の研突が人間の総体的な意味伝達活動の一部しかカバーできていないという反省にもとづき、身体の動作や感覚の表現の取扱いについて検討した。その一環として身体動作の解析手法や身体動作の測定装置を開発した。 森は上記のDynamic Syntaxに関する検討を吉本とともに行うとともに、狭義の統辞論に限定せず、一般に文脈・認知的情報を含む文の意味を逐次的に処理するためのメカニズムについて考察を進めた。
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Research Products
(5 results)