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2004 Fiscal Year Annual Research Report

発話の非流暢性への言語学的・音声学的アプローチ

Research Project

Project/Area Number 14510612
Research InstitutionToyohashi University of Technology

Principal Investigator

氏平 明  豊橋技術科学大学, 留学生センター, 教授 (10334012)

Keywords発話の非流暢性 / 非流暢性の分節 / 吃音者と非吃音者 / 繰り返しの単位 / 音声の移行 / 聞え度の階層 / 非流暢性発生のプロセス / 非流暢性の要因
Research Abstract

日本語母語,英語母語,朝鮮語母語の成人吃音者の非流暢性,特に語句内に繰り返し部分をもつ非流暢性,に関して,その非流暢性が作り出す分節を,CVC音節内での分節に着目して,比較した。結果は日本語母語ではモーラ単位が圧倒的多数を占め,英語母語では分節素単位が多数を占め,朝鮮語では過半数を占める分節がなく,モーラが比較すると多いと言えるが,分節素と音節がほぼ等分で,各際立った差はなかった。一方成人の非吃音者の同様な非流暢性を同様に分析してみると,吃音者群とは異なる結果となった。非吃音者の日本語母語話者は吃音者よりモーラの分節が多く,英語母語話者は吃音者より分節素の分節が少なく,朝鮮語母語話者はモーラが多数を占めた。すなわち吃音者と非吃音者とでは,同じ繰り返し部分をもつ非流暢性において,その繰り返しの単位の蓋然性が異なるのである。このことから吃音者と非吃音者とでは,同じ繰り返し部分をもつ非流暢性を生じても,その発生のプロセスが異なっていることが窺われる。
つぎに非流暢性の繰り返し部分からの音声の移行に着目して,各母語話者の吃音者と非吃音者を統計的に分析した。結果は母語が異なっていても吃音者同士と非吃音者同士で同じ傾向が現れた。吃音者は聞こえ度の階層の遠い位置への移行で非流暢性を多発するが,非吃音者は聞こえ度の階層の近い位置への移行で非流暢性を多発する。この吃音者同士,非吃音者同士で普遍性のある音声の移行に関する傾向から,吃音者と非吃音者では同じ形態の非流暢性といえども非流暢性発生の要因が異なる可能性が窺える。

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Published: 2006-07-12   Modified: 2016-04-21  

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