2004 Fiscal Year Annual Research Report
ヌートカ語に関する未発表言語資料の分析・処理および公開
Project/Area Number |
14510614
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Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
中山 俊秀 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 助教授 (70334448)
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Keywords | ヌートカ語 / ワカシュ諸語 / エドワード・サピア / テキスト資料 / 危機言語 / 北米北西海岸地域 / アメリカンインディアン / ヌーチャーヌルス |
Research Abstract |
本研究最終年度である平成16年度は、テキスト資料の入力および文法解析、語彙データベースの充実化を継続して行った。その結果、本研究で当初目標として掲げた、サピアの未発表のヌートカ語テキスト資料を分析・処理し、言語学および文化人類学研究に貢献する基礎資料として整えるという目標はおおむね達成することができた。 フィールドノートのマイクロフィルムはスキャンし、画像PDFに加工した。手書きのテキスト資料の入力作業には予想以上に時間を要したが、フィールドノートに含まれるテキスト資料(33編:約6,000文)はすべて入力を完了した。入力に際しては、フィールドノートの筆跡が大変判読しにくいことが特に大きな障害となったが、アメリカ哲学協会のアーカイブ所蔵のフィールドノート資料とカナダ国立文明博物館所蔵のタイプスクリプトとをつきあわせ、表記を確認しながら慎重に行った。入力されたデータは、検索などの活用や二次データへの加工がスムーズに行えるようタグを付けたテキストファイルの形にした。テキスト資料の約6割(約3,500文)については詳細な文法解析を施し、テキスト集として出版できるかたちに加工しやすいようにテキストデータに埋め込んだ。文法的分析についてはすべてのテキスト資料に対して行うことを目指していたが、入力作業の遅れなどのため、その計画は現実的ではなくなった。テキスト処理プログラムの開発などテキスト資料を効果的に活用する環境の整備については順調に進み、語、形態素のコンコーダンスの生成、用例抜きだしを自動処理することが可能となっている。テキスト資料をもとにした語彙データベースの構築も順調に進み、約6,100項目が含まれている。 データ処理、分析、および編集の作業の全般にわたって、ヌートカ語の姉妹語であるニティナト語の研究者である中山久美子(カリフォルニア大学大学院)に支援を受けた。
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Research Products
(1 results)