日本型利益誘導型政治は、なぜ英国に存在しないのか?-公共事業をめぐる日英比較-

2003 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 14520118
• Research Institution: Ritsumeikan University
• Principal Investigator: 小堀 眞裕 立命館大学, 法学部, 教授 (70253937)
• Keywords: 英国 / 日本 / 公共事業

Research Abstract

2002年・2003年度においては、検討すべき資料の収集、文献の購入を行った後、それら資料・文献の検討を現在行っている最中である。また、2002年度(2003年2月)には、本研究費をつかって英国での聞き取り調査を行った。
これらの積み重ねを基にして、研究成果をまとめるため、現在鋭意努力しているが、論文という形で2004年度中には成果を出せる見通しである。
現在のところでは、日本においては、投票行動において一定程度、議員候補者の地元への利益誘導(公共事業など)の実績は考慮されている反面、英国人の投票行動においては、こうした候補者の利益誘導に対する評価はほとんど考慮されていないことがわかった。しかしながら、その反面、議員個々人が自らの集票のために選挙区に一定程度の公的資金の支出(公共事業など)を求める傾向は存在していることも分かっている。ただし、その程度の強さは、日本の議員と比べて、同程度か弱いのかは今後の検討課題である。