2003 Fiscal Year Annual Research Report
日本・アメリカおよびアジア諸国間の中間投入財貿易の動向からみた国際貿易構造の研究―HS6桁分類による詳細な中間投入財貿易の分析に基づいて―
Project/Area Number |
14530057
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
石田 修 九州大学, 大学院・経済学研究院, 助教授 (40184527)
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Keywords | 垂直貿易 / 部品貿易 / アジア経済 / グローバル化 / 日本経済 / ハイテク貿易 / 産業内貿易 / 垂直的産業内貿易 |
Research Abstract |
本年度研究実績は以下の通りである。 (1)PC-TAS(国連のITCのCD-ROMデータベース)によりHS6桁の貿易データを利用して、日本、NIES4(韓国、台湾、シンガポール、香港)、ASEAN4(タイ、マレーシア、インドネシア、フィリッピン)、中国の用途別財貿易のデータを作成した。 (2)世界全体の用途別輸出貿易構造のデータを作成した。 (3)そのデータをもとに、素材、資本財、部品、消費財ごとの貿易構造を分析した。 (4)特徴として、世界貿易において部品貿易と素材を含めた中間投入財貿易の比重が高いこと、そして、世界貿易においてアジア諸国の部品貿易の輸出入の割合が高いこと、さらに、アジア域内貿易でも部品貿易の比重が大きいことが判明した。 (5)同時に、OECDのITCSデータを用いて、PC-TASより長期の部品貿易の成長率を確認した。 (6)中国と香港間の貿易は国内取引と見なして、香港の貿易を中国の貿易として、アジア諸国の貿易の特徴を用途別財ごとに分析した。資本財、部品、消貴財ごとにアジア諸国の貿易構造の特徴が明確になった。 (7)消費財のアジア域内貿易とアメリカ市場への輸出の変化を確認した。 (8)ハイテク財だけを取り出し、アジア諸国の用途別ハイテク財貿易の構造も確認した。 (9)以上の研究成果の一部は論文「経済のグローバル化と貿易の垂直構造」『経済学研究(九州大学)』70巻4.・5号に反映している。 (10)日本国際経済学会九州山口地区研究会(2004年3月)で、本年度の研究成果を報告した。 (11)また、今年10月の日本国際経済学会第63回全国大会にて、板木教授(立命館大学)を討論者として、以上の研究成果の報告の申し込みを済ませている。
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Research Products
(2 results)