2003 Fiscal Year Annual Research Report
戦後日本における農民家族の基礎的実証研究-岩手県を事例にした、経営・世帯・生活・ジェンダーの総合的把握の試み-
Project/Area Number |
14530091
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
大門 正克 横浜国立大学, 大学院・国際社会科学研究科, 教授 (70152056)
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Keywords | 農民家族経営 / 農村生活 / 生活改良普及事業 / 生活記録運動 / 岩手の保健 / 農民家族 / ジェンダー |
Research Abstract |
家族を単位にした経営体、とりわけ農民家族経営を、経営・世帯・生活さらにはジェンダーの視点から総合的に検討することは、日本経済史研究の大きな課題であり、その点を、岩手県を中心にした調査・考察によって考察することが本研究の課題である。科学研究費2年目の今年度は、昨年度に引き続き、岩手県における農民家族経営に関連する史料調査・整理・分析を、以下の(1)〜(6)にわたって進めてきた。(1)戦後における生活記録運動に関係した史料の調査を岩手県立図書館、北上市立中央図書館で行った。(2)金ヶ崎町で戦後に発刊されていた『働く婦人の文集』の調査・収集を引き続き行い、今年度は、当時の関係者の方々に聞き取りを行った。(3)和賀町(現北上市)は、戦後に生活記録運動・生活改良普及事業が盛んだった地域である。今年度は、同町の役場で社会教育を担当し、生活記録運動を推進した方から聞き取りを行い、また生活記録と生活改良普及運動を実践した方々から聞き取りと史料調査・収集を行った。とくに、1950年代から現在に至るまで和賀町で生活記録と生活改良を実践している後藤農研婦人部について活動史料を収集した。(4)昨年度に引き続き、岩手県国民健康保険団体連合会発行の機関誌『岩手の保健』について整理・分析を行った。(5)戦後の東北農業試験場における農村生活研究を担った山岸正子は、戦時期に労働科学研究所に所属していた。今年度は労働科学研究所の調査も行い、関連史料を収集した。(6)岩手県との対比で、山梨県における生活改良普及事業の検討を行い、論文を発表した。またあわせて、山梨県で行った聞き取りに関係した論文を発表した。
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Research Products
(2 results)