2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14540038
|
Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
住岡 武 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (90047366)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
津島 行男 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80047240)
浅芝 秀人 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (70175165)
河田 成人 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (50195103)
加戸 次郎 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 講師 (10117939)
|
Keywords | 多元環 / ホール代数 / canonical algebras / 単純リー代数 / 導来圏 / 商圏 / 反復圏 / 自己入射 |
Research Abstract |
昨年度のdomestic canonical代数からリー代数を構成する方法を、自然な仕方で拡張しこれを用いて、遺伝多元環に導来同値な多元環Aから、リー代数L(A)を構成することができた。最初の目的はこうして構成したL(A)が導来同値のもとで不変であることを示すことにあった。そのためAの導来圏D^b(mod A)のシフトTによる商圏D^b(mod A)/<T>に対して、まずホール代数の乗法と同様の演算を完全列の代わりに三角を用いて定義し、次にこれによる交換子でブラケット積を定義するとリー代数が得られることを確かめた。最後にこれを、L(A)の場合と同様な仕方で定義したイデアルで割ることによりL(A)によく似たリー代数L'(A)を構成することができた。構成の仕方からL'(A)は、導来同値のもとで不変であるため、L'(A)がリー代数L(A)と同型であること示すことにより目的を達成しようと計画していたが、実際に調べてみると、これらは同型でないことが分かった。これによりこの計画は変更せざるを得なくなった。現在は、D^b(mod A)/<T>の代わりに、商圏D^b(mod A)/<T^2>を用いることを計画している。 昨年度domestic canonical代数を用いて単純リー代数を構成したが、その証明の中に小さなギャップが見つかった。実際この結果は、そのままではE_8型において成り立たないことを示す例が見つかった。現在、E_8型以外の場合にギャップが完全に埋まることを確かめ、E_8型の場合にL(A)を構成するときに用いたイデアルを少し変形することにより結果を修正しているところである。
|
Research Products
(4 results)